傷つけあった7日間。私たちはなぜ結婚するのか〈「さよならプロポーズ」最終話〉
問題はあっても、結婚ってできる?
一方モナとアオイは、プールの見えるBARで、最後のデートをする。ドレス姿で現れたモナを見て、素直に「可愛いよ」と反応するアオイ。セックスレスを明かしている2人だが、長年を共にした今も、アオイがモナに魅力を感じているのは確かだと伝わる。
「最後まで悩む」と宣言したアオイに対し、モナは占いへ。現地の占い師とコーヒーカップが教えてくれた未来は……アオイとの結婚だった。そう、モナの気持ちは決まっている。モナが素直になって、アオイにまた毎日愛を伝えれば、きっとセックスレスだって解消する。
だけど、2人の関係は難しい。モナは素直だからこそ、寂しい時に気持ちを爆発させる。そしてそれはアオイのことが好きだからこそだ。一方アオイはアスリートとして、生活の中でもある程度仕事を優先せざるを得ない。チームスポーツのプレッシャーもある中で、モナを優先できない瞬間はこの先も不可避だ。
モナは「東京に帰ったら絶対に変わる」と、アオイに宣言する。涙を我慢して話すモナに対して、アオイのその表情からは、何を考えているかが読み取れない。慣れない生活を背負わせたくない……だから、別れたい。そう言い切って、初めてアオイの目から涙がこぼれ落ちた。
別れるしかないのか――そう思えた矢先だったが、最後にアオイは「モナと一緒にいる」と決断した。この未来を導いたのは、間違いなくモナだ。自分とアオイと向き合って、変化する姿勢をアオイに見せ、アオイはそんなモナを信用できたのだ。
花束を受け取って、満面の笑みを浮かべたモナ。愛を確認できた今、きっと東京に帰っても、今までと違う2人になれるのだろう。