今すぐ読みたい話題の本!「校正」をめぐるノンフィクション『ことばの番人』
第10回小林秀雄賞受賞作『ご先祖はどちら様』をはじめ『はい、泳げません』『おやじはニーチェ 認知症の父と過ごした436日』などで知られるノンフィクション作家の髙橋秀実さんの新刊は「校正」をめぐるノンフィクションだ。
髙橋秀実著『ことばの番人』(集英社インターナショナル)書影
校正者が思わず「歯噛みをした」恥ずべき誤植とは……?
〈讃岐うどんはもろちん、骨付き鶏も素朴にうまい。〉
校正者は思わず「歯噛みをした」というが、誰も気がつかなかった恥ずべき誤植。日本国憲法、医薬品や食品の包装表示や添付文書、果てはDNAに至るまでさまざまな文献を引用しながら「校正」とは何なのかをひもとく。
この原稿を執筆している間に髙橋さんの訃報が流れ、誤報であってほしかったが、きっと「校正の神様」と呼ばれた神代種亮(こうじろたねすけ)を取材しているのではないか。