NTTの技術で “光が創る未来” を提案「NTT R&D FORUM 2024 IOWN INTEGRAL」開催

遠く離れた相手と遅延なくじゃんけんできる(筆者撮影)

注目展示をピックアップ

 会場では、IOWNのユースケースに関する展示を、3ゾーンに分けて、合計122のパネル展示およびデモンストレーションにて行っていた。その中からいくつか注目の展示を紹介する。

3000km離れてもリアルタイムでじゃんけん

 日本から約3000km離れた台湾にいる人とじゃんけん──IOWN構想の一つであるAPN(All-Photonics Network)を利用すれば本当の意味での“リアルタイム”な通信が可能だ。

 APNとは光で端末同士を高速で直に接続するネットワークのことである。本展示では、日本と台湾に設置したカメラなどの端末を、両国間の海底ケーブルを介して光だけで接続してデモを行った。

 ネットワーク上の複数の端末を介して間接的に接続するインターネットは、一般的に遅延時間が200ミリ秒(0.2秒)〜500ミリ秒(0.5秒)あるとされるが(筆者参照の資料による)、デモンストレーションの遅延時間はそれより短い100ミリ秒(0.1秒)であるため、まるで相手が目の前にいると思うほど、時差による違和感なくじゃんけんができていた。