久保優太「K-1出身者として“K-1って強いんだぞ”というところを見せたい」大晦日で王座挑戦につながる大一番【RIZIN】
あの詰め将棋のような攻防は見る人が見れば面白い。
「格闘技が好きな人は、ですよね(笑)」
でも、そこできっちりとKO勝ちができて一般層にも面白さを訴求できたという手応えはあったのでは?
「そうですね。結果としてKOするのが一番いいことなんですが、ファイターとしてはまず勝つこと。その次に僕が理想としているのは分かる人に伝わる試合というか、技術的に面白いと思ってもらえる試合。自分は立ち技の競技者として、立ち技の技術は誰よりも長けていると思っているので、自分にしかできない戦いや動きというものを見せたいと思っています。斎藤選手との試合ではそれが見せられたと思っています」
斎藤戦の前に「初めてRIZINに要望を聞いてもらえた」と言っていました。そして今回も勝てばタイトル挑戦が大きく近づく試合が組まれました。
「ありがたいです。僕ももう37歳なので一戦一戦無駄にしたくないというか。今回負けてしまったら一気に後退してしまうので、かけるものは大きいです。僕が目標とするRIZINフェザー級王者になるというところにどういうふうに行きつくかといったら、このシェイドゥラエフに勝つことが一番の近道なんじゃないかと思っています」
17日の名古屋大会では同じくK-1出身の芦澤竜誠選手が「MMA選手はキックボクサーの打撃には歯が立たない。テイクダウンディフェンスだけして、立てればこっちの勝ち」などと立ち技の選手の優位性をアピール。解説席で久保選手も「彼の言う通り」と同調していました。
「そうですね(笑)。性格とかは全然違うんですが“MMAの理論は通じるものがある”って誰かが言っていて“うけるな”と思ったんですが、確かにその通りで(笑)。僕が思うにMMAという競技は、それぞれのバックボーンだったり生きざまだったりで勝負するものなんじゃないかと思っていて。レスリングだったり柔道だったり、僕だったらK-1だったり。まあ、MMAから始める純粋なMMAファイターもいると思いますが、やっぱり自分のバックボーンで勝負する、それこそ異種格闘技戦の原点。だからそこにロマンがあると思うんです。MMAファイターとして伸びるために例えばレスリングや柔術の練習はしますけど、自分は一番本質的なところ、立ち技の競技者の打撃の部分をより磨いたうえで、MMAにおいて使える技術を発揮したい、というふうに思っています」