朝倉海を迎え撃つ王者パントージャ「朝倉の打撃は警戒。勝負の鍵となるのはグラップリング」【UFC 310】

今年5月のスティーブ・エルセグ戦。パウンドを落とすパントージャ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
 ずばり、勝利にどれほどの自信を持っていますか。
「すごく自信がある。自信を持つということ自体が、最も重要なことだから。その逆に、全ての対戦相手に対してリスペクトを捧げることもまた、勝利の大切なカギなんだ。全ての対戦相手にリスペクトがあるし、朝倉がどれほど素晴らしいかもちゃんと分かってる。それに俺が持つこのベルトを奪取するために、彼は自分が持っていたRIZINのベルトを手放したわけだ。UFCで戦うために、自分の手の中にあるベルトを返上す
るということは、もう失うものなど何もないだろう。そういうことが、人を危険な存在たらしめるんだよ」
 
 防衛戦に臨む=負けたら失うものがあるパントージャ選手にとって、全身全霊で守り抜きたいこのベルトの価値とは? UFC王者であるということの重みとはなんでしょうか。
「このベルト、UFC王者であることは俺にとって多くの意味を持っているんだ。戦う理由なんだ。自分自身が世界最高のファイターであるということを証明し、そのために人生を賭けて、そして機会を手にした。自分はそのポジションを手にし、ベルトを手にし、そして今再び機会を得ているということなんだ。だから日本のファンのみんなに、そんな自分を見せられるということはワクワクするよ。というのは、日本文化に対してとてもリスペクトがあるから。自分の根っこにある最初のディシプリンは柔術なんだ。それはブラジリアン柔術ではあるけれども、柔術は日本から生まれたもの。そういう文化や信念というものに対して深い敬意を持っているし、それに全てのものに敬意を払おうというその姿勢、頭を下げ、目を見て戦いに臨む、そういう部分をすごく尊敬している。自分が行きたい場所のひとつなんだ」
 
 パントージャ選手のバイオグラフィーを見ると、ご自身の強みとして「アグレッシブさ」のほかに「家族」を挙げていますね。ファイターとして強さを語る上での、家族の存在の大きさとは?
「文字通りになるけれど自分はアグレッシブな選手であり、それでいて、家族を大切にする人間だということなんだよね。家族は何があろうと自分の人生の全てだし、何よりも大切なんだ、家族が。妻と2人の子供がね。俺としてはもっと稼いで、もっと家族との時間を持ちたい。それこそが強さにつながるんだ。この試合に勝つことで、より家族との大切な時間を過ごせるようになるからなんだ」
 
 最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。
「日本のファンの皆さん、応援ありがとう。日本のスター選手である朝倉海と対戦できることを光栄に思うし、スーパーハッピーだよ! 今回勝利してベルトを防衛して、日本のさいたまスーパーアリーナで試合ができたらいいな。UFCを日本からU-NEXTで見ててね」
 
 なお大会の模様は日本時間12月8日7時30分からU-NEXTで3つのチャンネルでライブ配信される。「U-NEXTオリジナル日本語版」では扇久保博正、岡田遼が解説、「朝倉海応援チャンネル」にはケンドーコバヤシ、金原正徳、征矢貴が出演、もう一つは「英語版」となっている。
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