手作りせっけんで肌も、地球も、未来も変わる「石鹸工房コクーン」相田かおりさん

 ニキビや乾燥、くすみ、敏感肌……大人になっても肌の悩みは尽きないもの。そんな一人ひとりの肌悩みに寄り添う手作りの無添加せっけんを提案するのが、大阪・摂津市にショップ兼工房を構えるせっけんブランド「石鹸工房COCOON(以下、コクーン)」だ。同ブランドを運営する相田かおりさんにせっけんへの思いを聞いた。

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「石鹸工房コクーン」を運営する相田かおりさん

きっかけは、中学生時代に悩んだ “思春期ニキビ”

 大阪モノレールの摂津駅より徒歩約2分。閑静な住宅街に佇む「石鹸工房コクーン」は、株式会社大阪エースが運営し、固形せっけんや基礎化粧品の製造・販売を行うショップだ。開店前に伺うと、相田さんが笑顔で出迎えてくれた。せっけん作りを始めたきっかけは?

「せっけんを製造するきっかけになったのは今から25年ほど前、私が中学生の時に思春期ニキビに悩んでいたことです。結構ひどいニキビで、多感な時期だったので “学校に行くのも嫌だな” と思っていて。最初は母がいろいろなコスメを買ってきてくれたのですが、なかなか自分の肌に合うものに出会えなくて。その後、母がニキビにいい本はないかと思って本屋さんを探していたら “台所でせっけんが作れる” という本に出会って “これだ!” とひらめいたそうです。

 せっけんは水と油と苛性ソーダというアルカリ性の物質でできるのですが、苛性ソーダ以外はキッチンにあるものだけで作れるので、最初は母自身も “本当に台所でせっけんが作れるんだ” と驚きながら試作を続けました。しっかりしたせっけんができるようになって、私が使い始めたのですが、今まで本当にいろいろ試してきた中で “何かが違うぞ” と。毎日どこかしらにできていた新しいニキビがストップし、どんどんニキビがなくなって肌質が変わっていったのです。

 その後、周りのニキビに悩んでいる友達からも “使ってみたいので一緒にせっけんを作りたい” という声が上がって、最初はせっけん作りのワークショップを開催していたのですが、だんだん “手作りせっけんを販売してほしい” という声に変わっていきました。というのも、私たちが作るコールドプロセス製法のせっけんは製造に約45日間かかるんです。そこから社内でせっけんの販売に必要な設備と環境を整え、母がせっけんを製造・販売することになりました」

 相田さんは大学卒業後、そのまま大阪エースに入社して母親の仕事を引き継ぎ、せっけんを対面で販売するために「石鹸工房コクーン」を立ち上げる。

「私はせっけんを使って肌質が変わったことで外に出られるようになりました。せっけんで人生が変わったという思いが強かったので、皆さんが悩んでいる時に包み込んで守れるまゆ玉のような存在になりたいという意味を込めて『コクーン』と名づけました。肌質というのは一人ひとり違いますし、実はご自身が思っている肌質と違うこともあるので、対面でお話を伺いながらその方に合うせっけんをお選びしたいと考えたのです」

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