巨大ダイオウイカや珍しい貝類50種の日本初展示も!“貝類愛” にあふれる上野「貝類展」

ピーター・ダンス著『Rare Shells』で紹介された全50種の珍しい貝がずらり

 第2章「人類と貝類の長い関わり」は先史時代からの人と貝との関わりを紹介。縄文時代に全国各地で貝塚が形成され、弥生時代には南方に生息する珍しい貝を「貝の道」で取り引き。近代以降の食用や民間薬、道具、装飾品、文化なども網羅する。第3章「人類と貝類の深い関わり」では河村良介、櫻井欽一、山村八重子など代表的な個人コレクション、1969年発行の貝類学者・ピーター・ダンス『Rare Shells』の全50種の日本初展示、人気のある代表的なグループや分類研究の技術などを披露。第4章「貝類とこれからも長く関わり続けるために」で未来に思いを巡らせる。

 各章のタイトルには実際にビーチコーミング(海岸に打ち上げられた漂着物を収集すること)で集めた貝殻を使用し、著名人や文化人の貝類に関する名言をピックアップするなど、“貝類愛” にあふれた会場は必見だ。「貝類展:人はなぜ貝に魅せられるのか」は国立科学博物館にて来年3月2日まで。

弥生時代の伊豆諸島から三浦半島に至る貝交易を示す「東の貝の道」