車いすテニス 国枝慎吾『高い壁』【アフロスポーツ プロの瞬撮】
スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:西村尚己(2024年12月8日 U-NEXT presents ドリームテニスARIAKE)
12月8日に東京・有明コロシアムで行われたドリームテニスARIAKE。
日本テニス界のトッププレーヤーや若手ホープが集結し、テニスファンの心をくすぐるドリームマッチが
実現した。
試合形式こそエキシビションマッチであったが、ワンプレー、ワンプレーは真剣そのもの。
圧巻だったのは、車いすテニス界のレジェンド・国枝真吾の気迫あふれるプレー。
国枝はパラリンピックで金メダル4個、四大大会で通算28勝などの実績を残し、昨年1月に世界ランキング1位のまま現役を引退。現在40歳だ。
一方、対戦相手となったのは、今夏のパリ・パラリンピックで金メダルを獲得した18歳の小田凱人。
車いすテニス界の最年少記録を次々と更新し、現在の世界ランキングは1位だ。
新旧世界王者の戦いは、プライドとプライドがぶつかり合う、見応えのある熱戦となった。
結果は終始気迫で圧倒した国枝が6-3(1セットマッチ)で小田を下し、約1万人の超満員の会場を沸かせた。
試合後のインタビューで国枝は、この試合のために2か月前から準備してきたことを笑顔で明かした。
現役引退から約2年。今もなお体を張って若手選手の“高い壁”になり続ける国枝。
この日、私自身も含めて多くの中高年のファンに大きな夢を与えてくれた。
■カメラマンプロフィール
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも
どうしてもプロの世界で挑戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか
★インスタグラム★
アフロスポーツ
1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。
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1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
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