万博開幕の4月から大阪は原則屋内禁煙に。飲食店の現場はルールのややこしさ、条令発令後に実際どうなるかが読めないことに困惑
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4月以降、飲食店は屋内で喫煙できるようにするには「喫煙専用室を設置する」「加熱式たばこ専用喫煙室を設置する」「喫煙目的室・喫煙目的店を設置する」「喫煙可能室・喫煙可能店を設置する」という4つの方法を取り、そのうえで、お店の入り口と喫煙室の入り口に標識を掲げなければいけなくなる。
この4月からの規制強化について大阪市内の飲食店で話を聞いたのだが、全体の傾向としてはお店側は困惑しているという印象だ。
大阪の有名繁華街にあるバーのマスターは受動喫煙禁止条例ができた時にすぐに役所で手続きを行い、現在は喫煙可能店として営業中なのだが、今後、喫煙目的店の許可を取り直すという。「最初から喫煙目的店で取ればよかったんですが、喫煙可能店でも大差ない感じだったので、喫煙可能店で許可を取ってしまったんですが、こんなことだったら最初から喫煙目的店で取ればよかった」とこぼす。
正直なところ、お客側は目的店か可能店かはあまり気にしないだろうが、お店側としては違反していると指摘された際のリスクもあるのでナーバスにならざるを得ないところのようだ。
またこのマスターは自身が喫煙者であることもあってか「JRとか腹立ちますよね。キオスクでタバコ売ってるくせに新幹線で吸っちゃダメって。普通の短い電車はともかく」と今年3月から全面禁煙となった新幹線への不満も口にする。
そして「クラブやラウンジってどういう扱いになるんでしょうね。飲食店と同じくくりにしたらかわいそうだなと思いますけどね。飲んでて“ちょっとタバコ吸ってくるわ”って席離れているうちにお姉さんがどこかに行っちゃったりしたらどうするんでしょう。あと、キャバクラって時間制じゃないですか。タバコ吸いに外に出たらもったいないですよね。その間も時間は経過しますから。だからそういう時間制のところに行ったら、タバコ吸う人も我慢するしかないんじゃないですかね(笑)」と夜の街ならではの問題点も指摘した。