三代目JSBが最高のツアーファイナル!7回目のドームツアー完走

 

 雷雲が唸る幕間映像が始まり、一人現れた岩田が水の中に飛び込むようにしてステージから倒れ込むと、次ぐ「LIT IT UP」ではモノクロに赤を差し込んだインパクトの強い映像とともに楽曲の世界を表現。そして次はELLYを中心に据え、大ヒット曲「Summer Madness feat. Afrojack」でさらに会場を一つに。「最高のファイナルにしよう」というØMIの呼びかけに温かい歓声が沸く。

 続いてメイクルームを模したセットで女性に優しく語りかける演出から始まる「Make up」は2色に分かれた光の中、ボーカル2人の艶やかな歌唱とバンドのグルーヴィーな演奏がしっとりと響く。そして2枚の白い羽根が舞い落ちる映像が流れると、純白の衣装で7人が再登場。美麗なメロディが胸を打つ「Baby don’t cry」の恋心を儚くも美しく表現した。続いて会場ごとパフォーマンスする楽曲が変化するバラードコーナーでは名バラード「冬物語」に加え、来年1月からテレビ朝日系列で放送される岩田剛典主演ドラマ『フォレスト』の主題歌である新曲「What Is Your Secret?」がパフォーマンスされた。

 ツインボーカルによるMCタイムに入り、今市隆二は「遂にやってきました、ファイナル。自分たちだけではこのツアーは成し得ず、サポートメンバー、ダンサー、ミュージシャン、スタッフの方々、そして今日この会場にいる皆さん、全国で配信をご覧の方々……皆さんのお蔭でこのツアーができていますし、皆さんの応援と支えがあって今日この日を迎えることができました。本当にありがとうございます。今日は感謝の気持ちを持ちながら、燃え尽きるところまでやりきりたいと思います」と思いを語り、ØMIも「今日でこのツアーは終わってしまいますが、最後まで僕らもこの景色を噛み締めて楽しみたいなと思います。皆さんもどうか最後まで楽しんで下さい」と伝えた。そして「この曲の歌詞や情景、聴いている方々それぞれの人生に重なって見える部分があるんじゃないかなと。学校のこと、仕事のこと……生きている中でやり甲斐みたいなものを一生懸命見つけて、それを一つの幸せとして感じながら、一日一日を生きていく。それは僕らもそうだし皆さんもそうなのかな、とこの曲を歌いながら感じていました。でもきっと、中には苦しいことや自分ではどうしようもできないこともたくさんあると思います。自分を守るために逃げる勇気や、休むこともすごく大切です。どうかその心を休める時、何かに支えられたい時に、この歌があればいいなと思います。それぞれの“Best Life”に僕らが存在している――そんなことを夢見て歌ってきた新曲です」と語られてから始まったのは「Best Life」。今を生きる人々への真摯なメッセージを歌った後、ØMIからの「ありがとう、MATE」という一言でアウトロが締め括られた。

 なお、当日の囲み取材ではNAOTOと今市が対応。最終日を迎えた心境について、NAOTOは「久しぶりにフルアルバムを出した後のツアーで新曲を10曲入れて、セットリスト的にも新鮮に感じてもらえる内容になりました。それは同時に、どうやって10曲を盛り込んだライブをするかという挑戦でもあり、でもその挑戦にやりがいと手応えを感じたツアーでした。今、一番フレッシュな形の三代目を見せられたと思っています」と語り、今市は「三代目のドームツアーの型というのももう結構できていて、一連の流れがあるんですけど、今回はそれを良い意味で崩して模索して、新しい形を提示させてもらいました。自分たち自身まだまだ挑戦者でありたいし次に進んでいきたいという思いと、6年ぶりのオリジナルアルバムを引っ提げたタイミングでもあったので、色々な面でトライできたツアーだったし手応えもありました。すごく充実した、意味のあるドームツアーだったと思います」と語っていた。