ボブ・アラム氏「井上尚弥のほうがパッキャオより上。軽量級だけではなく、どの階級でも彼ほどの選手はこれまでいなかった」
王者・井上尚弥(左)と挑戦者のキム・イェジュン
そして「一方、井上選手はさらに規律正しく、正解となるパンチを試合の中で繰り出せる選手。そして愚かなリスクを取らない。取っている時もあるが、そこはしっかりと正解につなげていく。そういうファイターだと思う。スキルもテクニックもあるボクサー。ということも含めると井上尚弥というボクサーのほうがパッキャオより上だと思っている。これはパッキャオを落としているわけではない。井上選手のほうがしっかりとしたKOもありテクニックもあるボクサーだと確信している」と井上への高い評価を口にした。
また試合後の囲み取材でも「皆さん、井上選手がどれだけ唯一無二で素晴らしい存在かということに対して日本国内がもっと感謝してほしいと思う。彼のような選手を言葉で表現したり、誰かと比べるということはできないと思う。彼の能力、スピード、ありえないパワーというのは私が60年以上ボクシングに携わってきた中でも見たことはない。それは軽量級だけではなく、どの階級でも彼ほどの能力を持った選手はこれまでいなかったのではないか。みんな比較させたがるが、もっと井上選手のすごさを心に留めてください」と念押しした。
なお井上はアラム氏の会見での発言には「パッキャオ以上というのは、自分は“そんなことはないだろうな”と思いながら聞いていた。自分が引退した時に殿堂入りできるように、そして結果的に皆さんにそう言ってもらえるようなボクサーになりたいと思う」と語っている。