フジテレビが日をまたいで約10時間半の「やり直し会見」。嘉納会長と港社長が辞任。日枝相談役は出席せず

冒頭、何度も頭を下げた
 会見の冒頭、嘉納氏は当該女性への謝罪の言葉が述べた。合わせて関係各所へも謝罪。そして「この事態を招いた責任は私たち経営陣にある」としたうえで自身と港氏がこの日付で辞任することを発表した。また港氏は第三者委員会への調査対象になっていることから調査への全面協力を明言。前回の会見についてもメディアの透明性、説明責任を損なうものと謝罪。「本人にお会いして直接お詫びしたいと考えている」などと当該女性への謝罪の言葉も述べた。
 
 そして5人目の登壇者として28日付で新社長に就任する清水賢治氏が紹介された。清水氏は女性への謝罪の言葉を述べたうえで「信頼回復なくしてフジテレビの未来はない。この覚悟を胸に全力で取り組む所存。ゼロからのスタート」などと挨拶した。
 
 金光氏からは第三者委員会の設置に至った理由が説明、司会を務めたフジテレビジョン執行役員広報局長の上野陽一氏からここまでの経緯が説明された。
 
 それによると発端となった中居氏と女性との事案については2023年6月に起きたと認識。昨年末の一部メディアでフジテレビ社員Aがこの事案に関わっていると報じられたことについては、現時点でもAが問題の食事会そのものには関わっていないと判断していると語った。
 
 そのうえでこの日の会見で説明するポイントについて「事案を把握してからの女性への対応」「事案を把握してからの中居氏への対応」「事案が発生した食事会へのAの関与があったかどうか」の3つを挙げた。
 
 この女性への対応については2023年6月に、ある社員が女性と話をし事案を認識。当事者2人のセンシティブな内容と判断し、女性の体調面の状況把握と回復を一番と考え、専門医の指導に基づき対応。女性からは「事案を公にせず他社に知られずに仕事に復帰したい」という強い意向があったという。その意思を尊重し、情報が漏れることがないよう気密性の高い事案として情報を管理。事案の性質上、社内では数人のみが知る状況で港社長への報告は2023年8月。女性とは医師と連携しつつ、体調を確認。回復を見守ってきたという。