小学生が愛媛・松山市の未来をテーマに白熱プレゼン! ポイントは「思いやりの循環」 〈国連を支える世界こども未来会議 in MATSUYAMA〉

 

 そのなかで優秀賞に選ばれたのは「思いやりが大事」としたAグループだった。「思いやりがあると、人にも自然にも優しくなれて、みんなが行きたくなる、安心して住める松山市になる」とし、具体的な施策として、松山市の名物であるタルトを冠した「思いやりタルトキャンペーン」を提案。「みんなの思いやりがタルトのようにぐるぐると循環する企画」で、困った時に助けを求めたり、助けたりすることで思いやりポイントがアプリに貯まり、地元の特産品など景品と貢献できるというアイデア。松山市民や観光客、松山を訪れる人も参加でき、「思いやりがぐるぐる回って、思いやりの大きなタルトができる」。さらには、アンケート機能を使って、お店やサービスのいいところをアンケート機能を使って集めて紹介することで、観光客に向けて情報発信するとともに、店やサービスを提供する側にもフィードバックがあり、お互いにメリットがあると説明した。

 審査員を務めた野志市長は「つながりがある社会が大事。とってもいい提案」と歓迎。「四国にはお遍路さんの文化があって、札所が一番集まっているのが松山。一生懸命歩いているお遍路さんに親切にしてきた、それを見てきたのが松山の人。それに通じるものがあっていいなと思いました」と感心していた。

 Aグループは、3月に東京で開催される「第5回国連を支える世界こども未来会議」、8月に関西・大阪万博内で開催される「国連を支える世界こども未来会議 FUTURE SUMMIT みらい総会」参加権を獲得した。

 

 審査員を務めた一般財団法人ピースコミュニケーション財団の一木広治代表理事は「素晴らしいアイデアをありがとうございました。松山市では初めての開催ですが、年1回毎年継続してやっていこうと思っています。4年生、5年生はまた来年も参加していただきたい。3月の東京では日本全国からくる友達、日本にいる外国の友達とチームになって進めます。代表チームのかたは友達を作ってください」と話した。

 この日は野志市長や一木代表理事のほか、愛媛朝日テレビの大沢やすのり報道制作局次長・エグゼクティブアナウンサー、テレビ愛媛の橋本利恵報道制作局アナウンス部部次長、松山市SDGs推進協議会の高田名奈副幹事長、JICA国際協力推進員(愛媛グローカル)の大石紗己氏が審査員を務め、FM愛媛パーソナリティの大澤さつき氏が司会を努めた。また、審査の間には、浜松市環境モデル都市推進課 まつやまRe・再来館の森田馨水主事がSDGsの講義を行った。

「国連を支える世界こども未来会議」は、2019年に東京オリンピック・パラリンピック公認プログラムとしてスタートしたBEYOND2020NEXT FORUMから創出されたもの。世界のこどもたちが集まり、SDGsを軸に平和で豊かな世界について語り合う「ピースコミュニケーション」の場として毎年開催している。2023年2月には国連本部より「The Children’s Conference of the Future in Support of United Nations」とタイトル認定されている。これまでに都内はもちろん、沖縄、浜松市、大阪でも開催されている。一般財団法人ピースコミュニケーション財団が主催している。