1日3試合の過酷なトーナメントを制したのは西京佑馬「何とか気合で優勝できた。次の目標はK-1のチャンピオン」【Krush】

準決勝、西京は接近戦で昇也(左)の顔面にパンチを打ち込む(撮影・蔦野裕)

 今回のトーナメントは相手を倒せる武器を持つ選手が揃ったことから多くのKO決着が予想されていたのだが、1回戦でのKO勝ちは昇也だけ。もっとも4試合とも激闘続きで、勝ち上がった4選手は準決勝の時点でそれぞれどこかに大きなダメージを背負った中での戦いとなった。

 西京は右足、昇也は伊藤の強打で1回戦終了時点でも右目をはらしていたのだが、準決勝で入場した際には右目の下がどす黒くはれ、右目がふさがりかけた状態。昇也は試合序盤はとにかく前に出て、西京の痛めた左足にサウスポーからの左インロー、右ローを集中砲火。西京の意識が下に入ったところで左フック、左ストレートを浴びせていく。一方、西京は「このまま蹴らせていてはまずい」(試合後のコメント)と昇也が蹴れないポジションにより距離を詰めて、接近戦からショートのフックやアッパーで昇也を削っていく。ブレイクがかかり距離ができると昇也の死角からの左フック。これで昇也は完全に右目がふさがり、終盤は苦しい展開となった。最後まで徹底的に距離を潰して細かいパンチ、ボディーへのヒザで攻め込んだ西京が27-30、28-30、28-30の0-3で判定勝ちを収め、決勝に進出した。