鷲尾伶菜の“正解” ーー 独立して1年、音楽と自分に向き合って作った初めてのロックナンバー
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ーー今日お話をしながらずっと思っているんですが、前回話した鷲尾さんとは別人!とまでは言わないけれど、お話されること、まとっている雰囲気が、ポジティブでしかないというか……キラキラしてます。自分の周りの環境の変化が理由でしょうか。
鷲尾:20代、仕事仕事って生きてきたんですよね、何よりも仕事優先で。そうやって20代の自分がめちゃくちゃ音楽を頑張ってくれたからこそ、今は自分の人生や感性をさらに豊かにする時間を持つことができていると思いますし、1点集中型だった自分の視野が広くなったんです。独立して1年、立て直すっていう意味での基盤作りから始めて、スタッフさんを集めたり新たな人脈を作り上げていくのは大変ではあったんですけど新鮮で、学びもあって。だからこそ、アパレルブランドを立ち上げたりもしたし。本業は音楽ですけど、ライブの衣装やミュージックビデオの衣装を作ってみたりすることで、音楽に紐づけていくことってできるなって。30代は1本というよりもいろんなことに挑戦したいって思ってるんです。
ーーこんなにバイタリティにあふれてキラキラしている鷲尾さんは……私は初めてかも。ここから音楽活動にも分かりやすくこのキラキラが反映されてくるんでしょうね。
鷲尾:音楽活動は加速していきたいと思ってます。配信で新曲を徐々にリリースしていってアルバム、そこからライブっていう流れを実現できるように動いてる最中です。曲は揃ってきたのでライブもできるかなって……
ーー以前、自分にはタオルを回す曲(タオルを回し会場一体となって盛り上がる曲)がないって話をしてたの覚えていますか?
鷲尾:……それがこの「正解」です! 私、言ってましたよね、そういう曲作りたいって(笑)。こういう曲をもっと作って……ライブハウスで聴かせたい!
ーー最後に、こうして新しい一歩を踏み出して、今、鷲尾さんが描く、こうなりたいというアーティスト像はどんなものですか?
鷲尾:自分の言葉で届けられるアーティスト、歌手。そういう制作をしていける音楽活動ができればいいなと思います。だからといってすべてを自分でとは思っていなくて、プロの作詞家さんに頼りたいところは頼りにつつ、自分で伝えられそうだ、これは自分で書かなくちゃって直感があるものは自分で書いていけるように努力はしたいと思います。あとは、ちゃんと年齢に沿った表現をしていきたい。音楽活動ってその時の自分が素直に出るものなの。20代で作ったものを聴くと、表現も歌も未熟で恥ずかしさを感じたりもします。でもそれはその時にしか作れないものだし、歌えない歌。だから、ちゃんといろいろな経験をして感性を磨いて、その都度の自分を精一杯出せる歌手になれたらって思います。
ーーいち個人、人としてはどうですか?
鷲尾:先ほど20代はめちゃくちゃ音楽と向き合ってきたと言いましたけど、30代もそれを続けていきたいです。好きなことだからこそ! プライベートでは行ったことのない国に行きたい。私、すごくインドアなんですけど、旅行だけは別なんです。いろいろな地域を旅して、そこでいろいろなものを食べていたら……食べれるものが多くなってきたんですよ、30 歳になって(笑)! 野菜嫌いだったのに、パリでおいしいフレンチをいただいたら美味しくて! それにアラカルトではなくて、コース料理の意味や物語みたいなのも感じられたんです。そういうこともまた表現の幅というか感受性を豊かにしてくれるんだろうなって感じています。そういう人生経験を重ねて行きたいです。
ーー鷲尾さん……すごいいい感じ(笑)。これから音楽やさまざまな活動を通じて見せてくれる“鷲尾さんの正解”たちに注目してていきたいと思います!
(TOKYO HEADLINE・酒井紫野)