中島健人とmiletの好演が輝く!こっってこてのパラレルラブストーリー映画『知らないカノジョ』を、観た!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
春が来たのかと思わせておいて、すぐにその前以上の寒さがやってくる。いったいどうなってるんでしょうか。皆さんもお体、気をつけてください。
3月10日の午後7時からTBSで放送される「転身爛漫!あのスターのマエとアト」という番組に「かつて日本中を魅了した元子役の現在の姿を紹介」という感じで出るみたいなので、ご興味のある方はぜひ。まあ、このコラムを読んでくださっている方は現在の姿はもうご存じかとは思いますが…。
では今週も始めましょう。

自分で書いていても「こっってこてのパラレルラブストーリー映画」というジャンルが存在するのかどうか、疑わしいのですが、この作品は紛れもなく“こっってこてのパラレルラブストーリー映画”です。
筆者はどちらかと言うと、ドラえもんなら「ワンニャン時空伝」推しの“タイムトラベル”寄りのファンタジーファンなのですが、タイムトラベル物も「時間を移動したあとに未来が変わる」という、平行世界が生まれることが話の軸になるので”あり得なかった次元を体験する”パラレルワールド物といって過言ではないでしょう。
「ドニー・ダーコ」とか「エターナル・サンシャイン」は、このジャンルに準ずると思います。「君の名は」とかも、そうか。しかしまぁ、先に上げた「哲学的な作品」の様相を上手に残しつつ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と、「ノッティングヒルの恋人」を、かけ合わせたようなポップなテイストに仕上がっているのは、お見事!
まず、狂言回し的存在である桐谷健太さん演じる主人公の親友が、SFファンという設定で、面倒くさい設定は全部わかりやすく説明してくれる。これで、パラレル初心者のかたも、すんなりとストーリーに入っていけると思いますし、筆者みたいなガチ勢も「うんうん、そういうことだよな」と、納得ができます。
そして、作品全体を貫くのが、主演の中島健人さんとmiletさんの「時空と次元を超えたすれ違い」
「はいはい、アイドルとミュージシャンね。演技舐めんなよ」と、観始めたのに「milet! お前絶対演技の勉強してただろ!」と、言うほどの名演技でした。中島君に関しては「最高」。
「あれ、この二人、どこまでわかっているんだろう」という、異世界でのすれ違い(何言ってるかわかんない人は、今回はもうわかんないでいい!)を、表情だけでとても繊細に現しています。
最後に、風吹ジュンさん演じるお祖母様役の描き方の「説明なんか、してたまるか」というスタンス、最高でした。あれは風吹さんじゃないとできないぐらい「言葉にしていない部分」が、ささる名演技でした。
たぶん、もう1回観に行きます。そのくらいの傑作でした。是非、皆さまも劇場で!