舘ひろし74歳、柴田恭兵73歳、里見浩太朗88歳、草笛光子91歳…日本アカデミー賞でレジェンドたちが名スピーチ

第48回日本アカデミー賞授賞式が13日、都内にて行われ、『あぶ刑事』最新作で話題賞を受賞した舘ひろしと柴田恭兵をはじめ黒澤明組の名キャメラマン木村大作や里見浩太朗ら、日本映画界のレジェンドたちが笑いあり感動ありの受賞スピーチを行った。
新人俳優賞から、長年の功績をたたえられる会長功労賞まで、幅広い世代の映画人が集った映画の祭典。
『帰ってきた あぶない刑事』で話題賞・作品部門を受賞した舘ひろしと柴田恭兵に、プレゼンターの山田裕貴が「失礼ながら年齢を調べさせていただいたんですけど…」と笑いを交えて劇中のアクションに驚嘆し、会場を沸かせると、舘は「8年前の作品でタカとユージはリタイアしたんですけど…帰って来ちゃって、詐欺みたいな。こんな賞をもらって申し訳ない」、柴田も「この会場に来て、先輩の役者さんが里見浩太朗さんと草笛光子さんのお2人。年を取りました」と茶目っ気たっぷりにコメントしつつ、ドラマ開始から40年、支え続けたファンに感謝。そんな2人に、同じく話題賞の俳優部門を受賞した森本慎太郎は「僕は普段、SixTONESの活動でいろいろなステージに立たせていただいているんですけど、この場は緊張します。ライオンと同じ檻(おり)の中にいる気持ちで、膝がガクガクしています」と緊張を明かし笑いを誘った。
会長功労賞を受賞したのは、日本映画界を代表する名キャメラマン、映画監督の木村大作と、俳優の里見浩太朗。木村監督は「失礼しちゃうよね、80歳超えないとこの賞、もらえないんですよ」と息巻き、その歯に衣着せぬスピーチに会場の映画人も爆笑。さらに、同じく会長功労賞受賞の里見が70年前の東映入所を振り返っていると「里見さん、ちょっと話長いね」と茶々を入れるなど、レジェンド2人が漫才のようなやり取りも。
『九十歳。何がめでたい』で優秀主演女優賞を受賞した草笛光子は登壇に「フワフワ上がっちゃってます」と言いつつ、司会の安藤サクラとの再会に「しばらくぶりね」とにっこり。「今日を楽しみに待ってました。皆さんの前にこうやって姿を現すことでさえ、どうしようかなってなっちゃう。でも結局出ちゃうんです」とお茶目なコメントで会場を和ませた。
また、優秀助演女優賞を受賞した土屋太鳳は「9年前に新人賞を頂いたとき、西田敏行さんに“この賞を受賞した人は助演や主演で戻ってくるんだよ”と言っていただいて頑張ろうと思えた。西田さん、戻ってきました!」と、協会栄誉賞を受賞した俳優、西田敏行さん(享年76)への思いを語っていた。