柔道 丸山城志郎 『やり抜く』【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

(左)丸山城志郎, (右)阿部一二三
(左)丸山城志郎, (右)阿部一二三
撮影/文章:西村尚己(2019年8月26日 世界柔道選手権東京大会、2023年5月8日 世界柔道選手権ドーハ大会)
2月25日に引退会見を行った柔道家・丸山城志郎。
男子66kg級で世界選手権を2度制するなど輝かしい実績を残したものの、「オリンピックへの出場。そして
優勝」という自ら掲げた目標を叶えることはできなかった。
しかし、ライバルの阿部一二三と演じた数々の死闘をはじめ、その目標に向かって真っ直ぐに戦い抜いた
その姿に、私たちは感動し勇気づけられたのだ。
 
丸山はこの日の会見で、柔道から学んだことについて、こんな言葉を残した。
「成るようになると皆さん言う人が多いが、成るようにならないというのが人生だと思う。
だけど人一倍努力して、嫌なことも、苦しいことも、そこから逃げずに、最後までやり抜いた者だけが
勝ち取れるものがあると思う。それを学んだのが柔道だ」。
 
今後は指導者を目指すという。
次なる目標に向けて、新たな戦いが始まろうとしている。
 
 
■カメラマンプロフィール
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも
どうしてもプロの世界で挑戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
 
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか
 
★インスタグラム★
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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