THE RAMPAGE 長谷川慎が丸わかり? 初のファッション・スタイルブックは「僕を作っている、すべてのものからできている」

「夢中になって制作に励みました」
―― 長谷川さんのこだわりが詰まった素敵な一冊だと思いますが……〈ファッション・スタイルブック〉であったり〈スタイルブック〉に、以前から興味はあったのですか?
長谷川:そういうものがあるのは知ってましたけど、自分で手に取ったりすることはなかったです。作らないかと声をかけてもらったときには、ファッション・スタイルブックって写真集と何が違うんだろうって思いましたから。ただ打ち合わせを進めていくうちに違いに気づいて、その頃にはもう作業に夢中になって制作に励んでいました。
―― この2つの違いってどんなことですか?
長谷川:ファッション・スタイルブックやスタイルブックでは、自分のファッションが好きな感じであるとか、アートっぽい部分であるとかを表現できる。なんていうのかな、写真集では表現しきれなかった部分を表現できるんです。そういう感じで作らせていただきました。
―― ファッション・スタイルブックってこういうものだ!という固定概念がなかったからこそできたところもありそうですね。
長谷川:誰かのスタイルブックを参考にして……みたいなことはなかったです。もちろん参考にさせていただいたものはあるんですけど、それはアートブックだったり、この本の中にも出てくるストリートブランドの「Supreme」が出した本だったり。それこそ、この本を作るために集まってくれた人たちからもらったインスピレーションです。そういう意味でも、この本は僕を作っている、すべてのものからできてます。
―― 制作は楽しかったんでしょうね、先ほども夢中って言葉を使われましたし。
長谷川:『melt』を制作するにあたって、ヘアメイクさんとかカメラマンさん、幻冬舎のスタッフさんだったり、いろいろな方が仕事というフィルターで僕と関わってくれたんですけど、それ以上の関係というか。仕事だけど全然仕事っぽくない。全員が楽しんでいて、自分の作品に対して愛を持って作ってくださっているのがすごく伝わってきました。そういう関係値にしたかったからこそ、自分も妥協せずに言いたいことを言って、わがままを言って……なんか、すべての工程が楽しかったです。1ページ1ページエネルギーが伝わる本になったかなと思います。本って紙だけど……紙から伝わるものってすごくあると思うんです。
―― 反対に、これは大変だなと思ったことはありますか?
長谷川:本に関わるすべての工程に関われたことかなと思います……僕にこだわりがありすぎてって事なんですけど。
―― SNSなどで長い打ち合わせをしていることを投稿されたりしていましたよね。
長谷川:そうなんです。ただ、大変っていっても、それも楽しかったことにもなるんですけどね。