THE RAMPAGE 長谷川慎が丸わかり? 初のファッション・スタイルブックは「僕を作っている、すべてのものからできている」

「慎が潰れたところが撮れちゃうかもね」
―― さて、撮影を進めていくなかでいろいろな出来事やハプニングもあったと思うのですが、ひとつ教えていただけますか?
長谷川:そうだな……この本のタイトルが『melt』に決まったというか、それを決定づけた撮影です。まだ最初のほうで横浜での撮影でした。夜にスタートしてかなり深い時間までの撮影で都内のコンビニ前にみんなで集合してバスで移動したんですけど、緊張をほぐす意味で、お酒を飲みながら移動しようってビールで乾杯して向かったんです。そしたら、僕は結構酔っぱらってしまって。カメラマンが、このまま撮影していったら僕が酔い潰れたところが撮れちゃうかもねって冗談を飛ばしながら撮影していったんです。そういう状態を「Melt Down」(路上で無防備に酔いつぶれた人たちを面白おかしくいう表現)っていうんですけど、僕がメルトダウンするところが撮れちゃうぞって!
―― その撮影の時のこと、覚えているんですか?(笑)
長谷川:だいたいは覚えています……でも仕上がってきた写真を見て、あ、こんなのも撮ってたのかって思ったり(笑)。
―― サプラ~イズ!(笑)
長谷川:ただその時に「melt」っていうのはいいなって。その場で自分のスマホでロゴみたいなのを作って撮影をしてるんですよ。
―― それはもう確定ってことですね。
長谷川:……後付けになるのかもしれないけど、『melt』には「溶ける」って意味のほかに、「感動させる」とかそういう意味もあって、そういう事ができたらなって思いました。それにスラングでは情けないヤツという意味もあって。情けないってネガティブな感じだけど、“情けないところを見せられる”っていうのはそれだけじゃないとも思ったし。自分もまだ未熟だし、ここからっていう気持ちも込めて。
―― いろいろ考えたうえでスタートしたのだと思いますが、その撮影で方向が定まったってことかもしれませんね。写真はいろいろな設定で撮影をされていて、ファッションフォトだったりアーティスティックだったり、いろいろな慎さんが見られる。撮影の設定だったりにも慎さんのこだわりも反映されているんですか?
長谷川:それもありますけど……みんなで意見を出し合って、ですね。例えば、海外に行って撮るのもいいんじゃないかっていう話もあったんですけど、横浜には中華街があるからそこでもいいんじゃないかとか。自分も昔から行っていたりした場所だしって。そしたら、いい感じに撮れて!
―― 意識してなのかは分からないですが、結果としてヒップホップなカルチャーというか、ファミリーとか、横浜レペゼンみたいな一冊になっている感じもします。