THE RAMPAGE 川村壱馬、文字で吠える!「思っていることをありのまま」綴ったフォトエッセイ『PROMISE』は「大問題作です」

「破滅のためにやってるわけじゃない」
ーーさて、内容ですが、仕事であったり、仲間であったり、ファンであったり、THE RAMPAGEであったり、ソロ活動であったり、自分自身の生き方であったり、思うところを飾り気なく書き綴っています。「はじめに」と「おわりに」を含めて11の文章でまとめられました。繰り返しになりますが……いろいろ書きましたね。
川村壱馬:自分の中にあるものをどんどん書いていくだけだと思って進めていきました。フォトエッセイの大枠はあったものの、これを書くというようなことは決めてなかったので、書いてるうちに加えたものもあります。ただ、最初に書いたのは「おわりに」じゃないかな?
ーー書く順は結構大事だと思っていて、この「おわりに」の読みごたえはすごいんですよね。
川村壱馬:みんなの人生が大事だよって。ファンの方と僕らの在り方、健全な関係というか……確かに「おわりに」は深いな。実はこのブロックは別のトピックにしようと思ったぐらいでしたし。
ーー大問題作なパートをあげるなら、ここはそのひとつだと思います。それもかなり上位。
川村壱馬:かなり突っ込んだこと書いてるから……実はちょっと問題になってくれたらいいなってところもあります。健全なんだろうかって思わざるを得ない価値観や考え方が、もっと広がっていく可能性もあるってことだから。話題になって、みんなが考えてくれたらいいなと思って。
現在のこの業界の在り方、世の中の在り方、人と人の関係、アーティスト側とファンとの関係。そういうものの今の形ってどうなのか考えたいし……ぶち壊したいんだろうな。そういうのが僕には正直あるんです。
僕らは何のためにやってるのか……破滅のためにやってるわけじゃないんだよって。
川村壱馬 セカンドフォトエッセイ『PROMISE』(幻冬舎)より
いろいろな“PROMISE”をしっかり伝えたい
ーー 大問題作な要素は他にもいろいろあるんですが……
川村壱馬:発信する側にしたら面倒だから言わないって選択を取るような部分でだいぶ突っ込んだことを書いてると思います。それを書いている意味や意図が読み取れるように、ちゃんと伝わるようにと思って書きました。
ーーちゃんと伝わるように、そしてそこそこ大量な文章を読み進めてもらえるようにというのは、11の文章を書く上で気を配ったことのひとつではないですか?
川村壱馬:そうですね。ここに書いてあることは “PROMISE”、 約束なので。自分との約束であり、ファンの皆さんとの約束でもある。変な価値観や風習にとらわれないという気持ち……それはしっかり伝えたいですから。
ーー 個人的な感想になりますが、文字を追っていくとファンの方には脳内で川村さんの声で再生されるんじゃないかなと感じました。書き言葉でなく話し言葉を選んでいたり、リズム感というかビートに乗ってる感じも。川村さんはライブでも「そこを突かれると痛い」って思うようなラップを披露していますが『PROMISE』は一冊まるまるラップなんでしょうね……
川村壱馬:それいいですね(笑)。
ーー 少しフォトエッセイのフォトの部分も聞かせてください。イギリスのロンドンとグラストンベリーで撮影。以前から訪れてみたかったそうですね。
川村壱馬:特にグラストンベリーの方ですが、好きなアニメ作品の舞台になっていて。そのなかに出てくる印象的な場所で撮影をさせてもらったりして、聖地巡りのようなことをしています。撮影をしながら「ああ、ここだあ」って。楽しかったです。ロンドンもその作品に登場するし……楽しかったです。