203社500種以上が集まるクラフトビールの祭典!初開催「ビアEXPO」の楽しみ方は?

京都・与謝野産のフレッシュホップを使った「ASOBI BEER」の「ASOBI PALE ALE」

 おすすめのブースはありますか?

「個人的に注目しているのはキリンビールの『SPRING VALLEY BREWERY』と、サントリーの『東京クラフト』です。それぞれ得意分野があって、今後は垣根を越えて情報交換していくことが必要だと思うので、大手2社にマイクロブルワリーの中に入っていただいたことは面白いなと思っています。あとは多彩なビールがあることを楽しんでいただきたいのと、ベーシックなクラフトビールをもう一度見直してほしいですね。例えばよなよなエールのようなアメリカン・ペールエールや、ハーヴェスト・ムーンのシュバルツなど、ヨーロッパやアメリカで伝統的に作られているクラフトビールをきっちり作っているブルワリーをもう一度見直したいなと思っています」

 会場では新刊『BEER LOVER’S BOOK 一生ものの趣味になるビール入門』(リトルモア、4月18日発売)が先行販売されています。

「ビール関連で11冊目の著作になりますが、今までにない切り口の一つはビールを “伝統的” “想像的” “復活型” に分類したことです。クラフトビールは1965年頃、アメリカ西海岸のサンフランシスコで始まったムーブメントで、ゴールドラッシュ時代にできた伝統的なビールを見直すことから始まりました。

 その後、麦芽100%のドイツスタイルビールを『ボストン・ブルワリー』のサミュエル・アダムズや『ブルックリン・ブルワリー』のギャレット・オリバーらが作り、カリフォルニアでペールエールが作られ……。単なる懐古趣味やコピービールではなく、アメリカン・ペールエールやアメリカンIPAが生まれたことで世界中が驚くカルチャーになりました。僕はクラフトビールとは伝統と創造の両輪だと思っていて、さらに木樽熟成やフレッシュホップビールなど一度は忘れられたビールの復活が起き、これらがクラフトビールの原点ということで3つの分類で紹介したんです。

クラフトビールやマイクロブルワリーの開業支援を行う「スペントグレイン」のブース