シーザー武志会長「たった300と言うなら、オーバーした選手に“たった300なんだから落とせ”と言えばいい」【SB】

大会恒例の挨拶に立ったシーザー武志会長(撮影・蔦野裕)

 日本シュートボクシング協会のシーザー武志会長が4月12日、東京・後楽園ホールで行われた「SHOOT BOXING 2025 act.2」のリング上でONE Championshipのチャトリ・シットヨートン会長兼CEOの一連の言動などについての所感を述べた。

 シーザー会長は恒例となっている休憩明けの挨拶のためにリングに上がると「ここに上がるまでには選手は減量という大きな宿題があって、これは本当に厳しい。今は1日前の計量ですが、我々がやっていた頃は当日計量。当日10時頃に計量して、それからちょっと仮眠を取って、食事をしてそこから試合です。そんなこともやっていました。計量というのは契約。この間、ある団体に選手が出ることになっていました。その時に相手が計量の決まっていた時間に来ない。来ても体重オーバーだった。そういうのではやりたくないと選手が拒絶した。そうしたら相手の団体のトップが“300くらいならやれよ”みたいなことを言った。僕は“300くらいならやれよと言うなら、300くらい落としてこい”と言ってやった。僕は間違っていますか? それはこの苦しさを知らない奴が言うこと。僕はその苦しさをよく分かっている。彼らが死ぬ思いで一生懸命頑張っているのに、そんなことをよく言えるなと思って、SNSで厳しい言葉を書きました。和解しましたのであまりこれ以上は言いませんが、減量というのは大変。一生懸命頑張っているが、自分の力には限りがある。だけどファンの皆さんが応援してくれるからみんな頑張れる。これからも選手を応援してやってください」と語った。シーザー会長は前日計量後の会見では規定体重をクリアした選手たちに感謝の言葉を口にすることはしばしば。

 この後にリングに上がった緒形健一SB協会代表が「ONE Championshipのチャトリ代表と先日お会いして、誠心誠意、全面的な謝罪をいただきました。また、この格闘技界を健全な形で発展させていこうと合意しました」と一連のONEとの問題が一つの解決を見たことを報告した。

 シーザー会長は大会後の総括でも「たった300と言うなら、オーバーした選手に“たった300なんだから落とせ”と言えばいい。ちゃんと体重を作って時間通りに来ている選手を責めるのはおかしい」などと元格闘家の視点も交えて語った。