GW台湾特集!【映画編】最速金馬ファンタスティック映画祭&最新ヒット作レビュー

シネコン「MUVIE CINEMAS」内にある大スクリーンの劇場「TITAN SCREEN」(筆者撮影)

 それ以外にも、カナダの高級アパートメントビルで男性器型ヒルのような寄生虫が暴れ回り、人 間の暴力性と性的本能を刺激するSFボディ・ホラー『シーバース/人喰い生物の島』(75)や、型破りな精神療法と凶暴なドワーフ(小人)による残忍な連続殺人事件を巡るサイコロジカル・ボディ・ホラー『ザ・ブルード 怒りのメタファー』(79)、ジェレミー・アイアンズが一卵性双生児の産婦人科医を演じ、精神的に切っても切れない双生児の悲痛な運命を描いた『戦慄の絆』(88)といったクローネンバーグのクラシックや、キング原作、メアリー・ランバート監督の不思議な力を持つペットの墓地を舞台にしたある種のゾンビ映画であり幽霊映画でもある秀作『ペット・セメタリー』(89)などを、台湾が誇る大スクリーンの劇場「TITAN  SCREEN」で再見することができたのは感激だった。

 ちなみに、台湾の観客の上映中の反応はなかなか良くて、どの映画でも笑いが起きていたが、『ペット・セメタリー』ではクライマックスで子どもが「不公平だ(No fair)」と言い放つ名シーンでやはり、ドッと笑いが巻き起こっていた。どの作品でもほとんどのお客さんがエンドクレジット最後まで残り、最後に拍手をしていたのも印象的だった。