【格闘家イケメンファイル Vol.72】K-1甲子園2016−60kg王者 西京佑馬(さいきょう・ゆうま)

撮影・神谷渚

 インタビューに制服で現れた西京佑馬。今年高校2年になったばかりの16歳だ。本連載の第20回が、当時16歳だった実兄の西京春馬。

「兄の記事が掲載されているやつは読んだ記憶があります」と西京。

「小さい頃は双子とかに間違えられるぐらい似ていたんですけど、最近はそんなに似てるって言われないです」と言うが、全体の雰囲気は違うが、よく見るとパーツはそっくり。どちらも正真正銘のイケメンだ。

「格闘技を始めたのは兄が先です。小さなころからK-1を見ていて、まず小学校4年の兄がジムに入り、その1か月後、小学校1年の時に、自分が同じジムに入りました。友達とかにも、空手をやっている子はいましたが、格闘技をやっていたのは僕たち兄弟だけだったので、結構仲は良かったと思います。性格的には、自分はすごく負けず嫌い。多分兄より負けず嫌いですね。ただ、階級が違うので兄に対して対抗意識とかは全然ないです。同じ階級だったら、いつか対戦しなきゃいけない事があるかもしれないので嫌ですね。兄とはやりたくないです」

 2015年、K-1甲子園で優勝した兄に続き、2016年、同大会で優勝し、2年連続兄弟優勝を果たした佑馬。4月のK-1代々木大会で、1RKO勝利という戦慄のプロデビューを飾ると、6月のK-1さいたま大会にも出場が決定。小澤海斗との対戦が決まっていた春馬と兄弟出場が実現した。

撮影・神谷渚

「4月の試合に出場が決まってから、そこでいい試合をしたら6月も出られないかな…というのは考えていました。それで試合が終わってみたら無傷だったので、全然出られるなと。デビュー戦だったので、ちょっと最初のほうは力んで動きも固かったんですけど、KOという形で勝てて、とりあえずは良かったです。K-1甲子園のチャンピオンということで、いい感じで勝たなきゃというプレッシャーはありました。兄がひと足先にデビューしていて、デビュー戦からずっとセコンドについていたので、プロのリングは違うなって感じで憧れていました。実際リングに上がったら、アマチュアのリングとは全然違っていた。会場もデカいし、お客さんの数も違う。大きな舞台だなって。ただ、そんなに緊張はしなかった。平常心で挑めたと思います。6月の大会では、兄は小澤選手というかなり手強い選手とやるので、今までの試合と比べても結構ハードな対戦になると思う。実際、兄自身も普段以上にやる気を出しているのを感じますね。自分はあまり相手を研究して、対策を練るほうじゃないので、自分の練習をきっちりやって、自分のスタイルを普段通りに出せれば。パンチが得意なのでパンチ主体で、倒すならパンチかな…。でも蹴りも得意っちゃ得意なので(笑)、どっちかで4月の試合のようなKO勝ちができれば理想的ですね。昔からさいたまスーパーアリーナのメインアリーナで試合をすることが目標だったので、とりあえず一戦一戦大事に戦っていこうと思っています。いい試合をして、どんどん強い相手に勝っていきたいと思っています」 

 とにかく試合がしたくてウズウズしている様子。夢はもちろん…。

「兄弟同時チャンピオンです。今はまだ遠い夢ですが、あと2~4年ぐらいで、チャンピオンに挑戦できるぐらいのレベルにいけたらいいなと思っています。そして兄と違う階級で同時期にチャンピオンになれれば。西京という名前ですから、文字通り西京(最強)兄弟になる(笑)。小さいころは、この名前をからかわれたり、ちょっと大きくなったらプレッシャーでしたけど、最近は名前通りになればいいかなって」

 兄弟チャンピオンの誕生が見られるかどうか。この先もずっと西京兄弟から目が離せない。格闘技に興味があるけど、会場に行くのはハードルが高いと思っているファンにメッセージを。

「格闘技は一回見たら本当にハマると思いますし、特にK-1は短時間ですぐに決着がつくので、飽きるという感じはないと思います。また、イケメンの選手もいっぱいいるので、そこを楽しんでいただければ。というかそこが一番楽しめるかもしれません(笑)」

西京佑馬(さいきょう・ゆうま)
神奈川県海老名市出身。2000年9月21日生まれ。2016年11月に開催された「K-1甲子園2016~高校生日本一決定トーナメント~』に高校1年で出場。2年連続出場の高校3年生の強豪選手を決勝で破り見事優勝。K-1甲子園2016 -60㎏王者に。K-1甲子園2015 -55kg王者の兄・西京春馬に続き2年連続兄弟優勝は、K-1甲子園史上初の快挙。4月22日の「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~」のプレリミナリ―ファイトでプロデビュー。デビュー戦で1R2分48秒KO勝利を収め、大きなインパクトを残した。6月18日の「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN〜第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント〜」さいたま大会では、兄・春馬とともに出場が決まっている。K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST所属。Twitterアカウント:@YumaSaikyo