33歳主婦「アラサーのニート妹に不安を抱えています」【黒田勇樹のHP人生相談 77人目 その2】
こんにちは、黒田勇樹です。
八幡山ほしがりシスターズの次回公演『進撃の白雪姫と四十七人乗っても大丈夫な蔵』が演劇のニュースサイトであるステージナタリーさんに取り上げられました。ありがとうございます。
となると、ただでさえ入手困難のチケットがますます入手困難になることが予想されますので、皆様、お早めに!
いや、これマジですから。
さて今週も始めましょう。
emeさん(女性33歳)のお悩み
「子育ては『親がいなくても強く生きられるように』がモットーです」
このコーナーが終わって欲しくないのもあり、相談してみようと思ったのですが、読み返すとほんと被害妄想ですね。こんな相談にも丁寧に回答をいただけるとは…ありがとうございます。
はい、子供は4歳・1歳と小さいです。妹との関係は、上の子が赤ちゃんの頃は面倒もみてくれていましたが、ここ数年はほぼ顔を合わせていません。
家族総出で甘やかしていた自負はあり、その結果「やりたい事しかやらない」し「やりたくない事はやらない」ように見える彼女は、私にとってニーサンの仰るように“自由”そのものでした。昔から眩しく、誇りにすら感じていました。
悩んでいるなら助けになりたい。ただし自分たち家族の平穏を乱さない範囲で、なんて虫のいい話ですよね…。
仲は良かったはずなのに、頼られもせず、なんなら脅威よばわりしている自分が情けないです。
今日も子供達が見ているアナ雪の「雪だるま作ろう」で泣けてきます。姉妹の立場逆だけど…
子育てに関しては、まさに「親がいなくても強く生きられるように」がモットーなので、ニーサンの次の回答がとても気になります。
◆黒田勇樹「子供には聞かせるより、見せるであるということを忘れない」
いや、全然被害妄想ではないというか、「1番大切なもの」が出来てしまったら「2位以下」に「最悪の場合」を想定することは仕方がない、しなければいけないんじゃないかと思います。
さて、随分ハードルを上げて頂きましたが、経験のない僕に子育てについてああしろこうしろ言えることは少ないと思うので「こうなんじゃないだろうか?」と思っていることを精一杯書かせて頂きます。
子供には聞かせるより、見せるであるということを忘れない。
アイツらは本当に人をよく見ていて、例えばこちらの都合で嘘など吐こうものなら、その嘘に騙されるのではなく「自分の都合で嘘を吐く」部分を真似られると思って接しないといけません。
知り合いの演劇家庭に生まれた子供が、お芝居の真似をし始めたと思ったら終演後の「客出し」の真似までし始めたという話を聞いたことがあります。
こちらが見せたり聞かせたりしたつもり以上のものを、よ〜く見て、学んでいるのです。
だから結局「親が正しく立派に強く生きている姿を見せる」しかないんじゃないでしょうか?
しんどいですけどね、これも優先順位なんです。自分より大事なものを見つけたら、それが愛。
アナが「雪だるま作ろう」と呼びかけ続けたからこそ、全てを捨てようとしたはずのエルサは、頭の片隅に残った約束を無意識に守りオラフを生み出してしまい、そのオラフがアナを助けるために自分の命を投げ出そうとするんです。
しっかりと子供たちを守ろう、愛そうという姿を見せ続ければ子供たちも愛のある人間に育ち、その愛がいつか妹さんにたどり着くかもしれません。自分ひとりで守れる人は少ないかもしれませんが、自分が守った人たちはきっとまた誰かを守ってくれます。
妹さんにも妹さんの事情があるでしょうし、焦らず時々どんな方法でもいいので「君のことを想っているよ」と伝えてあげて下さい。いつか必ず伝わる日が来ると思うし、その姿もきっと子供たちは見てます。
子育てと引きこもりというリアルなお題に随分メルヘンチックな回答をしてしまいましたが、意外とこういうことが本質をついていると思うので、恥ずかしがらずに書いてみました。
参考になりましたでしょうか…
連載頑張って続けますので、また反論や新たなお悩みあれば何なりとお申し付け下さい。
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1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として活躍。主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともに TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にてキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパー・メディア・フリーター」と名乗り、ネットを中心に謎の活動を開始。2012年3月には自身のことを記録した『非俳優生活100days』を刊行。 現在は「廃優」と名乗り、俳優業に復帰しているとの噂も。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23
最近の黒田くん
また、この季節がやって来てしまいました
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