K-1 63キロ級トーナメントで久保が初優勝
6月25日、代々木競技場第二体育館。久保(左)は徹底したローキックで卜部の右足を粉砕(撮影・蔦野裕)
K-1の今年最初の大会となる『K-1 WORLD MAX 2011 −63kg Japan Tournament FINAL』が25日、東京・代々木競技場第二体育館で開催された。8選手が争ったトーナメントは昨年準優勝に終わった久保優太が決勝で卜部功也を破り初優勝。10月下旬に予定される世界トーナメントに駒を進めた。昨年の優勝者・大和哲也は準決勝で卜部に敗れた。
久保は今大会は引退をかけての参戦だった。精神的な弱さでビッグマッチを落としてきた久保に、フィジカルトレーナーの古家政吉氏が「優勝できなかったら引退」と迫った。腹を決めた久保も大会前日にはスポンサーに「負けたら引退」と通告しての戦いだった。準々決勝で才賀紀左衛門、準決勝で野杁正明とK-1甲子園組と対戦したが、キャリアの違いをきっちり見せつけ危なげなく勝ち上がった。決勝は大和に2連勝し、勢いに乗る卜部。しかし準々決勝の裕樹戦で痛めた卜部の右足を徹底した左ローキックで破壊し、悲願の優勝を勝ち取った。
試合後リング上で「K-1を背負っていける選手になれるように頑張りたい」と涙の絶叫。これまでもそのルックスで多くのファンを獲得してきた久保だが、トーナメントを制したことで、実力のうえでもK-1を牽引していくことになる。