増上寺で風船に願いをのせて
きゅっと冷え込んだ大みそかの夜は、コートを着こんで、都心に出よう。そして、午前0時を迎える瞬間、東京ならではの年越しをしよう!
毎年大みそかになると、都内の多くのお寺や神社に万単位の人が集まって、年越しをするが、なかでも特に東京らしい気分を味わえるのが増上寺だ。人気の理由は、東京タワーと増上寺を一緒に見ることができること。言い換えるなら、もっとも東京を感じて、新年を迎えられる場所だからだ。外国人旅行者が多く、毎年約1万人が訪れ、にぎわいを見せる。
もう一つの人気の理由として、「増上寺カウントダウン」がある。今年で24回目の開催となるこのイベントは、願い事を託した約3000個の風船(オブラート製で水に溶解する環境風船)を新年とともに夜空に放って、平和や幸福を祈るというもの。増上寺のホームページによれば、集まった人たちと「一緒に大きな声でカウントダウンをすることで、1年の間にあった嫌な事や忘れてしまいたいことを吐き出し、まっさらな心で行く年を迎えた上で、祈りを捧げる」という行為が、除夜の鐘を打つのと同じ意味があるのだそう。
当日は、風船を手にするのに必要な願い事用紙の配布される20時30分に合わせ、早くから人が集まり始め、22時30分に風船の引き換えが始まるとカウントダウンモードが高まっていく。境内の照明が消えて、いよいよ午前0時を迎えたとき、目の前には幻想的な風景が広がるはずだ。
新しい年がどうなるかは、スタート時に何をしていたかも大きな影響を与えるという。今年もあと少し。ベストな年越しの方法を考えてみては?