なでしこジャパンがアルガルベ杯で惜しい準V

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(Photo/AFLO)

 サッカー女子のアルガルベ・カップの決勝が7日、ポルトガルのファロで行われ、日本はドイツに3−4で敗れ準優勝に終わった。

 2月28日から始まったこの大会。1次リーグB組の日本はノルウェー、デンマークを破り、5日にアメリカと対戦した。得失点差で下回っていたため、勝たなければ決勝に進出できないという状況のなか沢を体調不良で欠いた日本だったが、控えの選手たちが活躍。後半39分に宮間のコーナーキックを途中出場の高瀬が頭で合わせ先制。1−0でアメリカを破った。W杯決勝はPK戦での勝利で、公式記録では引き分けだったため、今回の90分間での勝利が正真正銘のアメリカからの初勝利となった。

 そして迎えた決勝のドイツ戦。この日も沢を欠く日本は宮間をボランチに置く布陣を取ったのだが、宮間をマークされパスがつながらない。20分、22分と立て続けに失点しいきなり2点のビハインド。しかし35分には安藤のパスから川澄が1点を返し、前半を1−2で折り返す。

 佐々木監督は後半開始とともに3人の選手を交代。宮間をいつもの左サイドに戻し、リズムを取り戻した日本は10分、途中出場の田中が永里のシュートに合わせ同点ゴールをあげた。その後も足が止まったドイツに対し主導権を握った日本だったが、随所で細かいミスが出る。43分にはDF有吉がペナルティエリア内でファールを犯し、PKで3点目を許してしまう。

 ほぼ勝負が決したと誰もが思ったが、ここから試合は思わぬ展開を見せる。あきらめないなでしこジャパンは後半45分、GKがはじいた球を永里が詰めてまさかの同点ゴール。大会規定により延長戦がないため、PK戦になるかと思った矢先に、今度はドイツがロングボールを放り込むと、オコイノダムバビが海堀を交わし勝ち越しのゴールを決めた。

 準優勝に終わった日本だったが、大会を通じて新戦力が活躍。懸念されていたレギュラー組と控え組の差もぐっと縮まった。沢の欠場があったものの、沢抜きでも十分戦えるメドが立ち、ロンドンに向け収穫の多い大会だった。

 なでしこは今後、4月にキリンチャレンジカップでアメリカ、ブラジルと対戦する。