SOPHIA松岡がブルーハーツを歌う!音楽劇『リンダ リンダ』待望の再演

20120508d.jpg ザ・ブルーハーツの名曲でつづられる音楽劇『リンダ リンダ』の製作発表会見が8日、都内で開かれ、作・演出の鴻上尚史、主演の松岡充らが登壇した。
 本作は2004年に初演され、演劇ファンはもちろん、ブルーハーツのファンも巻き込み話題を集めた作品。
 鴻上は「8年前の千秋楽が終わったときから松岡君とは"ぜひまたやりたいね"と言っていました。音楽劇はやればやるほどいい作品になっていくもの。世界的に知られるミュージカルも再演とブラッシュアップを繰り返しながら成長しているので、この作品も育てていきたい、ぜひすぐにでもやりたいと思っていました」と再演への経緯を語った。
 初演はリードボーカルを引き抜かれて、残されたバンドマンたちが本物のロッカーになろうとして、ある堤防を勢いで爆破しようというお話。しかし8年の時を経て、日本を取り巻く状況も大きく変わった。今回は「あの堤防の問題は残っているんですが、やはり去年の3・11から含めたとても大切なことに対してロッカーが向き合おうとするお話」(鴻上)になるという。
 松岡は8年前のこの作品が初舞台。その後も舞台、ミュージカルに出演を続け、最近ではブロードウェイミュージカルで主役を務めるほど。「初演から8年の月日がたっているので、初演からさらにステップアップした作品にしたい」と語った。
 会見では鴻上と松岡が絶妙な掛け合いを披露。松岡が同じミュージシャンとして「ブルーハーツさんがうらやましい。SOPHIAの(作品を作ってくれるような)第2、第3の鴻上さんのような人が現れてほしい」と語ると、鴻上が「それは解散しなきゃいけないんだよ。『マンマ・ミーア!』が世界的にヒットしたのはABBAが解散したから。次々に新曲が出てきたらダメなんだよ。解散しないと(そういう人は)出てこないよ」とアドバイス。なおも「解散してから復活してもいいですか?」と食い下がる松岡に鴻上は「それはダメだと思うよ(笑)」と会場の笑いを誘った。
 中学生のときにブルーハーツの曲に出会いバンド活動を始めたという伊礼彼方は2011年に発表したファーストアルバムにもブルーハーツの『青空』を歌っているほど。「和と洋がコラボレーションした顔をしていますが、幼少のころはこれがコンプレックスでした。そんなとき『青空』という歌の"生まれた所や皮膚や目の色で、いったい俺の何が分かるんだ"という歌詞に感銘を受け、背中を押された」と語った。
 共演は大高洋夫、星野真里、高橋由美子、丸尾丸一郎ほか。6月20日から7月22日まで新宿の紀伊國屋サザンシアターで。その後、大阪と福岡でも上演される。