東京食道楽第83回

中村梅雀が仲間を呼びたくなるお店。

吉祥寺・まつひろ
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撮影協力:まつひろ/撮影:蔦野裕

食べ道楽と語る中村梅雀が一度来てハマったお店は、同じ吉祥寺っ子のご主人が作る本格中国料理の店。7月に行われる舞台「男の花道」の稽古も始まり、思い出すと無性に食べたくなるという料理をガッツリ食べてパワーをチャージ!
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 生まれも育ちも吉祥寺の中村梅雀が"絶品"と称賛する中華料理「吉祥寺 まつひろ」。店を知るきっかけはテレビ番組のロケだったとか。 「TBSの『キズナ食堂』という番組で、吉祥寺を案内することになりまして。その時にテレビ局側から紹介されたのがこの店だったんです。その時に料理をいただいたら、これがすごくおいしくて、完璧にハマってしまった。時々猛烈に食べたくなる味です。四川料理なので、辛いものはめちゃくちゃ辛いんですけど、ただ辛いだけじゃなくて、深い味わいがあるんですよ。もう本当に病みつきになりますね。辛いものだけじゃなくて全部がおいしいので、お店に来た時にここから電話して友人を呼び出して、たくさん注文して食べちゃうことも」  月に数回、ハマりだすと週に2回くらい来ることもあるというこの店で最初に頼んだのが四川料理の定番麻婆豆腐。 「ここは、普通のものと激辛の麻婆豆腐があるんですけど、話題になると思って、いきなり激辛を食べたんです。そしたらもう辛いのなんのって。汗がぶわーって噴き出して、最初むせちゃうぐらい辛いんですよ。でもすごく美味しい。それと卵チャーハンがセットで頼めるんですけど、それがまたほんのりと甘くておいしいので、麻婆豆腐と一緒に食べるともうたまりません(笑)」  ほかにオススメのメニューは?
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(1)「朝天唐辛子と鶏肉の炒め」(小1880円、中2880円)。 (2)「沖縄豚三枚肉の醤油煮 蒸しパン添え」(小2400円、中4000円)「お腹いっぱいでもペろっと食べられちゃう」(梅雀) (3)「マコモ茸と芝えびのユカリ・シソ炒め」(2480円)。季節のメニュー。 (4)「ちょっと贅沢な春捲」(1本680円、2本より注文できる)※小は2~3人用、中は4~5人用

「メニューはほぼ制覇していますが必ず頼むのが春巻き。フカヒレが入った春巻きですごくジューシーなんです。皮はパリパリだけど、中は気をつけないと火傷しそうなぐらい熱々。超贅沢な味ですね。あと、「朝天唐辛子の炒め」は、食べきれなかった唐辛子を持ち帰りして、家でご飯なんかにちょっと乗っけてかじりながら食べるんです。そのぐらい好き。鶏と炒めているので、辛いけどいい味が出てるし、寒い日にロケ弁にちょっと入れると、おいしくて体の中から温まります。この店をやっているご夫婦が自分たちの料理のファンみたいなところがあるので、絶対においしいし、文句なしですね」  ところで、7月に中村福助と舞台「男の花道」で共演する中村梅雀。これまで何度も映画や舞台でやられてきたという作品だという。 「以前、長谷川一夫さんと古川ロッパさんが映画で共演して、大ヒットした作品です。その後当たり役として、長谷川さんが舞台でもやるようになって、私の父中村梅之助も出演しました。その父と同じ役をやることになるとは思わなかったし、相手役が福助さんだったので、最初お話をいただいたときは、まさかと思いました」  福助は人気歌舞伎役者歌右衛門、梅雀は歌右衛門と固い絆で結ばれる眼科医土生玄碩を演じる。 「僕の中にも玄碩のような夢中になると突っ走って周りが見えなくなるところがあるので、共感できる人物ですね。とても他人とは思えない(笑)。そんな人物が歌右衛門と人間同士、魂のぶつかり合いをして絆を結び、より深い友情をはぐくんでいくという話です。これは人間の普遍的なことだと思うので、昔の作品だからといって決して古くないし、脚本もそんな人間の魅力を描いているので、新鮮に楽しめると思います」  福助、梅雀は言うに及ばず、実力派の役者が集結した同作品。最初の本読みで演出のマキノ雅彦が思わず涙したという。 「そうなんですよ。本当に腕達者な役者が揃っているので、要所要所で見事にしめてくれる。なんといっても齋藤さんの脚本が面白い。それに弟子役の風間(俊介)君と僕のコンビネーションがチャーミングで笑っちゃうし、福助さんの踊り、宇崎さんの音楽、ファンタスティックな舞台装置。もういろいろな要素が含まれたエンターテインメントになっています。笑えて泣けて楽しめて。僕がこんなにワクワクしているんだから、見て下さる方も絶対にワクワクできる作品だと思いますね」
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吉祥寺 まつひろ

【住所】武蔵野市吉祥寺北町1-18-4 【営業時間】平日18~22時(入店)22時30分(L.O.)、日・祝18~20時30分(入店)21時(L.O.)(宴会・法要等の予約は昼も可。要問合せ) 【定休日】不定休 【問い合わせ】0422-20-5855


INFORMATION

不朽の名作「男の花道」が中村福助×中村梅雀の夢の顔合わせで甦る

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 講談や映画、舞台の題材にも幾度となく取り上げられ、友情物語の代名詞ともいえる「男の花道」が、中村福助、中村梅雀ら豪華キャストにより舞台化される。演出は、映画監督としても注目を集めるマキノ雅彦(=津川雅彦)。齋藤雅文の脚本、宇崎竜童の音楽が新たな「男の花道」の世界を作り上げる。  江戸時代後期、失明の危機を隠しながら舞台に立ち続けた名優加賀屋歌右衛門(中村福助)と困難な大手術に賭けてその眼病を治した名医土生玄碩(中村梅雀)。互いの意気で共に難局を乗り越えた二人は、信じ合い、競い合っていくことを誓い、歌右衛門はいつか玄碩の大恩に報いたいと心に決める。視力が回復し、役者としてより一層輝きを見せる歌右衛門の元に、玄碩が命がけの窮地に陥ったという連絡が。満員御礼の舞台上演の最中に、歌右衛門は玄碩を救うことができるのか!? 中村福助が演じる美しい女形役者や、泣き笑いを巻き起こす中村梅雀の円熟した芝居に宇崎竜童の音楽が花を添える同作は、エンターテインメントとしても見どころが満載だ。

【日程】7月12日(木)~26日(木) 【会場】ル テアトル銀座 by PARCO 【入場料金】9500円※14(土)、17(火)、21(土)16時30分の回は9000円、U-25チケット6000円(25歳以下対象/枚数限定/当日指定席券引換/要身分証明書)(全席指定・税込)
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