RENAが「Girls S-cup」で3度目の優勝

 今年で4年目を迎える女子立ち技格闘技の祭典「Girls S-cup 2012」が8月25日、東京・YAMANO HALLで開催され、初代女王であるRENAが3度目の優勝を飾った。

 2009年から始まった同大会は今年で4年目。第1回、第2回とシュートボクシング(SB)のRENAが優勝。その後、ケガとスランプに陥ったRENAは昨年はトーナメントを欠場。RENA不在のトーナメントでは女子キック界で2つのタイトルを持つ神村エリカが優勝を飾った。

 2人はその後、昨年11月に「初代RISE QUEEN決定戦」で対戦。この一戦でRENAが鮮やかな復活を遂げ「私が女子最強です」と高らかに宣言した。

 今大会も決勝でRENA vs神村の2度目の対戦があるか?が注目されていた。

 RENAは1回戦ではオーストラリアのキム・タウンセンドを3-0の判定で危なげなく破る。準決勝では韓国のハム・ソヒと延長戦にもつれ込む熱戦を展開。延長戦ではポイントにはならなかったものの、投げでイニシアチブを握ると打撃でも右ハイキックを決めるなど有利に進め、3-0の判定で決勝に進出した。

 大会前、SBのシーザー会長が「今年は外国人選手が優勝してもおかしくないくらいの選手を招へいする」と予告。その言葉通り、神村の前に未知の実力を秘めた外国人選手が立ちはだかる。

 ロレーナ・クライン(オランダ)は1Rからスピードのあるパンチに組み付いては持ち前のパワーと突進力で神村を振り回し、試合のペースを握る。最後までそのパワーに手を焼いた神村は徐々にスタミナを削られ、延長戦で首投げでシュートポイントを奪われ1回戦で姿を消した。

 決勝に勝ち上がったのは、そのロレーナを破ったV.V Mei。第1回大会の決勝と同じカードとなった。

 1Rから激しい打撃戦を展開する両者だが、徐々にRENAが主導権を握る。Meiは得意のスープレックスで活路を見いだそうとするが、RENAは前蹴りやヒザでMeiに組み付きを許さない。組み付かれても腰を落とし、投げを防御する。Meiの投げを封じ、この日調子の良かったパンチでダメージを与えたRENAが3-0の判定で勝利を収めた。

 RENAは試合後「万全の状態でなかったので不安だったんですが、みんなが支えてくれました。怪我の状態がよくなくて手術することになりましたが、また戻って来て50kgのベルト(SB日本女子フライ級王座)を絶対に獲るのでよろしくお願いします」と昨年取り逃したベルト獲りへ意欲を見せた。

 この日決勝が行われた53.5㎏級トーナメントは魅津希が高橋藍を破り王座に就いた。5R終了時点で三者三様のドロー。延長戦で手数で勝った魅津希が接戦を制した。

 また女子高生限定の48㎏以下級トーナメント「JKS48」は準決勝と決勝が行われ、RENAの妹分のMIOが優勝した。