蓮実の策略はここから始まっていた!『悪の教典–序章–』解説

 ニューヨークの名門投資銀行を突然辞めた蓮実聖司は高校教師へと転身。蓮実は校内の問題を次々と鮮やかに解決し、人気と信頼を勝ち得ていく。スクールカウンセラーの水落聡子は蓮実に引かれていくが…。日常の崩壊を描く映画版に対して、BeeTV版で描かれるのは日常に潜む見えざる悪意。蓮実聖司は、いかに悪の本性を隠し、聖者の仮面で学園を支配していったのか。蓮実によって張り巡らされた謀略の数々が、この序章で明らかになる…!

57115.jpg
悪の序章その1
NY投資銀行マン時代に秘密あり
蓮実は以前、アメリカの大企業モルゲンシュテルン社に勤めていたが、退職直前に同僚が謎の失跡を遂げている

悪の序章その2
周囲の信頼を得る鮮やかな手口
生徒たちが大切にしていた犬のピンチを救ったり校内のイジメ問題を解決したりと、瞬く間に人気教師となる

悪の序章その3
学校内の周到な調査、そして…。
爽やかな仮面の裏で、蓮実は全生徒と教師の情報を集めて分析。そのデータを巧みに利用していく

NULL
ただのスピンオフドラマにあらず!
 映画の公開に合わせ関連ドラマが制作されることはよくあるが、本作は単なる“スピンオフ”とはいえない、見ごたえ満点の作品。制作はもちろん映画のスタッフ&キャストが行っており、時間も2時間弱としっかり。さらに物語では、蓮実がじわじわと浸食するように校内の支配を進めていく様子が描かれており、惨劇へと疾走する映画版とはまた違うスリルを楽しめる。蓮実に利用されていくカウンセラー・水落聡子など、ドラマ版だけに登場するキャラクターの存在感にも注目だ。




NY時代のシーンは現地で本格ロケ
 高校教師となる前、蓮実はニューヨークにある名門投資銀行・モルゲンシュテルン社に勤務していた。ドラマでは、NY時代の蓮実の“日常”も描かれており、ウォール街やブルックリン橋公園といったニューヨークを象徴する場所で行われた現地ロケの映像も見どころ。伊藤は、外国人スタッフ・キャストに囲まれながら全編英語での演技を披露。仲間や上司から認められる有能な投資銀行マンでありながらも、どこか不気味な影を漂わせるNY時代の蓮実を通して、見る者を惨劇の“序章”へと引き込んでいく。