SPECIAL INTERVIEW 倉科カナ
1、2巻合わせて50万部を突破、“このマンガがすごい!2012年版 オンナ編”1位の『花のズボラ飯』が実写ドラマ化。主人公のズボラ主婦・駒沢花を倉科カナが演じる。
取材の場所に現れた倉科のぽわんとして癒し系の雰囲気はマンガの中の花ちゃんそのもの。原作のファンも多いだけに、プレッシャーはなかったのか。
「うーん、それはもちろんありますけど、原作とドラマが違うっていうのは、みなさん大人ですから、そこは分かってくださるかなって(笑)。違うところは違うところで、またいい味だと思って温かい目でみていただければと。マンガはこのお話をいただいてから読んだんですけど、一番最初に素直に面白いって思ったんです。でも花ちゃんを演じるって思って読むと違う目線で見てしまって。基本1人で長ゼリフだなとか、大丈夫かなとか、原作のファンの方がいらっしゃるのに私でいいのかなとか…。そんなことも考えましたね。でもすごくやりがいがある役だからやってみようって」
マンガではズボラ飯を食べた瞬間の花ちゃんの至福の表情が癒されると人気。
「そうなんです。花ちゃんは美味しいものを食べることによって幸せを感じる子なので、“幸せ〜”っていうか、“天にも昇っちゃいそう! 死んじゃいそう〜”ていうのをちょっと意識していますね」
おいしい表情と同じぐらいマンガに忠実なのが、やはり部屋でのズボラっぷり。髪の毛はぼさぼさで、年中ソファーに転がっている姿は今までの倉科のイメージを揺るがしている。
「全然大丈夫です。私自身、あまり役柄から自分を守ることはしません。倉科はこんなことやりませんっていうのは全くないので(笑)。逆に楽しんで振りきってやっています。それにあの部屋は、すごく居心地いいですよ(笑)。今でもセットに入ると、台本を持ってソファーで覚えたり、寝てたりします。半分家化して“ただいまー”みたいな。ただ、ロケでダルマを持って商店街を部屋着で歩いたのは恥ずかしかったです(笑)。本当の商店街で、みんながいる中ダルマをもってスキップしたり。これからもそういう場面、結構出てくると思いますけど、楽しんでやりたいですね」
満面の笑みでズボラ飯をほおばっているが、出てくるズボラ飯の中にはかなり斬新なものもありますが…。
「それが、全部おいしいんです。中でも…2話で食べた“明太豆腐丼”! あのですね、ご飯に豆腐を崩して載せて、その上に明太子とバターとネギと鰹節を載せて、最後にほんの少し醤油をたらして食べるんです。あれは美味しかったです。家でやってみようって思いましたもん」
だからあんなにナチュラルに美味しそうな顔になるんですね。
「そうですね。今回はすごくフラットに現場にいることができて、気負いが全然ないんです。いつもはもっと頑張らなきゃとか、もっと上手にって気負う部分が多いんですけど、今回に関しては全くない。それはすごくいいことで、気負いがない分柔軟に応えることができる。多分それは、家での撮影が多いからというのもあると思うんですけど…。家って普通気を張ってないですよね。しかも一人でいて、あんな部屋着でノーメイク(笑)。そこにいる時って無防備な気持ちでいますし、花ちゃん自身が、頑張らなきゃっていうのがないので、それがプラスに働いてるんだと思います。無防備に自分をさらすというか、花ちゃんでいることを心がけています」
基本的に倉科の一人芝居の部分が多いが、ちょこちょこ出てくる共演者も個性的でユニークな面々だ。
「みなさん本当に楽しいですし、戦友ができてうれしいです。ずーっと一人でやっているので、共演する方っていうより、一緒に戦う方っていう気持ちなんです。共演者の方が来ると“あー誰か来たー”って楽しくなっちゃう(笑)。もっとみなさんと絡みたいんですけど、まだほんのちょっとしかなくて。これからもっと絡むチャンスがあると思うので楽しみです。旦那さんは…出てくるのかな。うーん、それはまあ内緒です(笑)」
(本紙・水野陽子)
TBS(火)深夜0:55〜1:25
MBS(木)深夜0:55〜1:25 ほか
主人公は夫が単身赴任中なのをいいことに、一人暮らしを悠々満喫する主婦・駒沢花(30歳)。ひとりで作って、ひとりで食べる簡単な手抜きの食事(=ズボラ飯)で乗り切る毎日。1話に1品以上登場するズボラ飯を、美味しそうに食べる倉科の恍惚の表情にも注目!
公式HP:http://www.hanano-zuborameshi.jp/http://www.hanano-zuborameshi.jp/
キャスト:倉科カナ、加藤シゲアキ、菊池亜希子、野波麻帆、浜野謙太、山中崇、九墨正雪、児島一哉(アンジャッシュ)、東京03、塚地武雅(ドランクドラゴン)、志賀廣太郎ほか