NICO Touches the Walls 「バンドに新しい風が吹いた」新曲
バンド史上最大にして最長の全国ツアーを展開した、ロックバンドNICO Touches the Wallsが、ニューシングル『夢1号』をリリースした。優しくて美しいメロディーが印象的なこの曲は、バンドに「新しい風」を吹き込んだという。メンバーにインタビューした。
——新曲は夢から生まれたと聞きました。どんな夢を見ていたのですか?
光村龍哉(以下、光村)「いろいろなヒット曲のPVを見ている夢です。スピッツ、サザンオールスターズ、GLAY……番組なのか何なのか分からないんですが、それをずっと見てるなかで、1曲だけ知らない曲があって。自分の記憶をたどっていくんだけれど分からない。……と、いうことは自分の作った曲かな、と。それで、メロディーとか、歌詞だとか、PVの映像も夢のなかで全部覚えて。夢って都合がよくて、覚えるまで何度も頭からやってくれるんです(笑)」
——都合がいいですね(笑)
光村「夢って2種類あると思うんですよ。都合がいいものとそうじゃないもの。その中間っていうのはない」
対馬祥太郎(以下、対馬)「2種類っていうとそうかもしれないね」
光村「これは夢の中だという自覚があって。だから、忘れないようにしようという意識が働いた。起きた瞬間にテレコに吹き込みましたよ。ただ、メンバーに聞かせるときは、正直なところ、評判良くないんじゃないかなとドキドキしたんですよね……」
——それはどうしてですか?
対馬「エネルギッシュなツアーにしていきたいっていうのがあって、そこを目指して曲作りをしていたけどこの曲はそうじゃなかったですから(笑)」
光村「でも、みんな気に入ってくれたというか、むしろ、この『夢1号』のほうがみんなの気分だった。意図せずに、4人のモードが合致したんです。この曲で自分たちらしさに気づけた感じがします。今、一番自分たちらしいと思っているところに近い曲ですね」
坂倉心悟(以下、坂倉)「驚いたけど、さあ新しい風が吹き始めたって感じでしたね(笑)」
——ツアーで披露したそうですね。
光村「ライブで聴いてくれた人は、CDで聴くと印象が全然違うと思います。この曲はハーモニーがとてもきれいな曲で、ライブでは4人でハーモニーをしています。1人で歌っているCDよりももっとみんなの曲になっていると思います。バンドにとっても、聴いていただける人にとっても」
——4人でハーモニーって新鮮ですね。
古村大介(以下、古村)「なんせ初心者ですから、緊張しますけど。ただ、少しずつ重ねあげてうまくなっている感じもするので楽しいですね」
——2012年の締めくくり、新たな年に向けての作品として、『夢1号』はピッタリな作品かもしれませんね。
光村「今年はライブをたくさんやってきましたけどそのなかで、こうあるべきというフォーマットを壊していかなければいけないなという感覚を肌で感じました。ステージでいろいろやってみたこともあるし、この『夢1号』もその1つの要因にもなっていると思います」
——最後にこの曲をカラオケで歌うときのアドバイスをいただけますか?
光村「とにかく優しく、夢見心地な感じで歌ってほしいと思います。力が入っちゃうと夢から覚めちゃうので」
(本紙・酒井紫野)
キューンミュージックより発売中。2013年オリジナルノートブックカレンダー付きの初回生産限定盤は1980円、通常盤は1223円(ともに税込)。リリースの詳細、およびバンドの最新情報は公式ウェブサイト(http://www.nicotouchesthewalls.com/http://www.nicotouchesthewalls.com/)で。