2013年気になるアイテム10「落語、この二つ目に注目!」
毎年恒例(?)の「この二つ目に注目!」のコーナー、今年は2人の女性落語家をピックアップ。立川談春の弟子・立川こはると、春風亭小朝の弟子・春風亭ぴっかりだ。奇しくも2人とも入門が2006年で、二つ目になったのが、ぴっかりが2011年11月、こはるが2012年4月と、ほぼ同時期。そう、2人とも二つ目になりたてほやほやのフレッシュな噺家だ。2人に共通しているのが、きちんと分かりやすく丁寧に演じる姿。若手のうちは当たり前だと思う人もいるかもしれないが、これがなかなか…。癖もあるし、個性も出てしまう人も多いのだが、この2人の素直なこと。そうかといって、一本調子というわけでもなく、高座に流れる落語的おかしさもちゃんと持ち合わせている。しかし、2人のイメージはまったく違う。その名の通り明るくて、高座に上がるや、会場を華やかにするぴっかり。ボーイッシュで、ちょっと頑固な職人気質が師匠の談春を思わせるこはる。どちらも長い目で見、追いかけたい魅力ある落語家だ。近い境遇のライバルが身近にいる幸運も2人を成長させてくれるばず。