JOYSOUND SPECIAL INTERVIEW THE BAWDIES

昨年リリースしたシングル『ROCK ME BABY』でその名を広く知らしめた、ロックバンドのTHE BAWDIES(ザ・ボゥディーズ)が最新アルバム『1-2-3』をリリースした。本作は彼らのこれからをロックンロールミュージックで伝えるもの。手ごたえのある作品について、メンバーに聞いた。

——アルバム制作にあたってどんな作品にしたいと思っていましたか?
ROY「ロックンロールは初期衝動であり、爆発力であるということを伝えられるものを、そして自分たちの次のステップを提示するものにしたいと考えていました。昨年、日本武道館のステージに立ったことで、なんていうか使命感とか責任感みたいなものが生まれ始めたんです。僕らがやらなければならないこと、言いかえると僕らの夢なんですが、いわゆるポピュラーミュージックにロックンロールを加えることです。ロックンロールって、長い歴史のある音楽なのにポピュラーミュージックとして根付いているかというと、そうではない。だとしたら、どんなものを作らなければいけないかというと、開けたサウンドなんです。いろんな人が聞きやすいものにするとか、薄めるのではなくて、ロックンロールがもともと燃えているものは今まで以上に燃え上がらせて。そして、現代のバンドの感覚をしっかり出すことも必要。そのためには、曲を練りこむ時間が必要でした」
JIM「長い時間をかけたことで、曲に対して点ではなく線で、立体的な接し方ができて、1つのレコード芸術を作り上げた感じがありますね」

——成長もあったのでは?
MARCY「その曲をどういう録り方をすればいいのかっていうのを、試してみるという作業をしなくても、自然と分かるようになったり。確実に、スキルアップしたところはあります」
TAXMAN「それに、学生のころみたいにみんなで集まって好きなバンドや新しいバンドを聴いたりする時間が増えて、改めてロックンロールってかっこいいっていう、初心に還るみたいなのもありましたね。それが作品に反映されていると思います」

——確かにロックンロールのカッコよさが伝わってくる内容です。
ROY「たくさんの人が僕らを知るきっかけになってくれた『ROCK ME BABY』(ドラマ『ハングリー』主題歌)も収録しました。この曲は、ロックンロールの熱い部分を残しながらも“開けたサウンド”になった曲です。そして、幸福感のなかで作った『LEMONADE』、そしてJIMの『SHA LA LA』。他は全曲アルバム1曲目になるような曲を書きました」

——2月から全国ツアーが始まります。規模はバンド史上最大!
ROY「ライブでは、ロックンロールの持ってるエネルギーの素晴らしさだとか、“振り切る”感覚を音楽を通じて伝えられたら、と思っています。その感覚を日常に帰って変換すれば、今までやってきたことは“振り切”れてたのかどうかを図る物差しになるんじゃないかって思いますしね」

——最後に『ROCK ME BABY』を歌うときのアドバイスをお願いします。
JIM「心がけるのは太く歌うこと。ROYくんのものまねをする人って、喉でひずませて声をしゃがらせるんだけど、それはダメです(笑)」
ROY「そういう意味では、バリトンの声を意識するといいかもしれないです」       
(本紙・酒井紫野)

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New Album『1-2-3』
『ROCK ME BABY』『LEMONADE』『RED ROCKET SHIP』などシングル曲を含む全11曲を収録。初回盤にはボーナストラック『1-2-3』を収録。Getting Better/ビクターエンターテインメントより発売中。初回盤(CD+DVD)3500円、通常盤2800円(ともに税込)。作品の詳細およびツアーなどバンドの最新情報は公式サイト(http://thebawdies.com/http://thebawdies.com/)で。