修斗 佐々木憂流迦 辛勝で堀口戦は持ち越し!?

 プロフェッショナル修斗公式戦『SHOOTO GIG TOKYO vol.14』が21日、東京・新宿FACEで開催され、メーンでフェザー級環太平洋王者の佐々木憂流迦が同級9位の小野島恒太と対戦。2-0の判定で辛くも勝利を収めた。
 1月に行われた王座決定戦で勝利を収め、ベルトを巻いた佐々木。通常だったら防衛戦を重ね、世界のベルトを狙うのが定石なのだが、この男にはそういう常識は通用しない。
 もともとこの日は小野島とジャングル伊藤が対戦の予定だったのだが、伊藤が負傷で欠場。そこで代替選手を探っていたところに志願しての出場だった。
 通常、こういったリスクの高い試合は嫌がる選手が多いが佐々木は「とにかく試合がしたい。ランキングが上がると試合を組みづらいと思うんですけど、僕は相手がいて試合を組んでもらえるなら、どんどんやります。できることなら上の選手とやりたいですが、そこにこだわって試合が組まれなかったら元も子もない。だったら試合がやれる時にやりたい」というポジティブシンキング。
 しかし試合は小野島の圧力に思わぬ苦戦を強いられた。グラウンドに持ち込みたい佐々木はパンチのフェイントから組み付きテイクダウンを狙うが、身長で15センチ低い小野島は重心が低く、なかなか倒れない。コーナーに押し込んでの差し合い、ヒザ蹴りの攻防が続く。2Rもタックルからグラウンドに引きずり込むものの、小野島は蹴り上げ、コーナーを使ってポジションを立て直すなど、佐々木の攻めを許さない。3Rになってやっと胴タックルから強引にグラウンドに引きずり込みマウントからのパウンドで攻勢に立つが、小野島もしぶとく体勢を立て直し、ここも蹴り上げで脱出。しかし佐々木はすぐさま組み付き、すくい投げでテイクダウンを奪う。再びマウントを取り、パウンドを落としたところでゴングが鳴った。
 決定打は与えられなかったものの、そつなくポイントを抑え、勝利を収めた。
 佐々木は試合後「まだまだダメです。バチッと勝って『恭司君とやりたい』と言おうと思っていたんですが、(試合が)しょっぱかったんで…。彼はあまり長いこと待ってくれないと思うので、次はバチッと勝ってみんなの前で(対戦を)言おうと思っています」と反省のコメント。

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 セミファイナルではライト級3Rで第6代世界ライト級チャンピオン・田村彰敏が2011年のライト級新人王・中村好史と対戦。試合は1R開始早々から田村が鋭い打撃から組み付き、コーナーに押し込んで足を踏みつけるなどベテランらしい攻撃で中村を翻弄するが、中村はその足を払ってテイクダウンを奪う。下になっても田村はフロントチョーク、腕を決めてのパンチなどで、冷静に対応する。しかし2R以降、中村のタックルからテイクダウンを許してしまい、細かいパンチやパウンドを落とされる場面が目立ってくる。下からのコントロールも効かず、ジャッジが3人が29-28の3-0の判定で中村が勝利。元世界王者を倒す大金星となった。