ジョセフ・コジンスキー監督 「トム・クルーズをグルグル回しちゃった」
長編監督1作目の『トロン:レガシー』に続く2作目『オブリビオン』について「僕にとってはまさに奇跡」と語るジョセフ・コジンスキー監督。「実はこの映画のもとになっているのは『トロン:レガシー』の前に僕が書いた12ページのショートストーリーなんだ。それを8年かかって映画化にこぎつけたんだよ」。そんな思いの詰まった作品で主人公・ジャックを演じることになったのはハリウッドの大スター、トム・クルーズ。「最初に会って驚いたのは、彼がとても気さくだってこと。そして現場ではアクションも自分で演じる熱心さに驚かされた。アザを作りながらも、すぐ“もう1回やろう”と言うんだ。彼はどんなにリスクを背負っても最高のものを作ろうとする素晴らしい俳優だ」。劇中に登場するメカも印象的な共演者。「ドローンやバブルシップは、実際に作ったものとCGとを混ぜて使っているんだけど、すごくリアルに感じられる。どれがCGでどれが実際のものか分からないというくらい自信があるよ(笑)。トムが劇中で乗っているバブルシップは、アクションシーン用に回転するタイプも作ったんだ。空中戦の撮影のとき、僕はあれをリモコン操作する側にいたんだけど、トムをグルグル回したのはすごく楽しかったよ(笑)」。今後もジャンルにとらわれることなく作品を作りつづけたいと監督。「近未来映画も大好きだけど、そこにこだわるつもりは無いんだ。一番大事なのは物語だから。普段も実写映画を見るのが好きなんだよ。『トランスフォーマー』の新作とコーエン兄弟の新作どちらを見るかと言われたら後者だね(笑)」。そんな監督だからこそ、この感動を生み出せたのに違いない。
監督:ジョセフ・コジンスキー 出演:トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ他/2時間4分/東宝東和配給/5月31日(金)より全国公開 http://oblivion-movie.jphttp://oblivion-movie.jp