わいせつ理事「除名」へ 助成金では立ち入り調査

 柔道関係者の女性へのわいせつ行為を認めた全日本柔道連盟(全柔連)元理事の福田二朗氏(76)に対し、全柔連の特別調査チームは5月31日、福田氏が5月28日に提出した理事職の辞表を受理した上で、「除名」に相当する会員登録の永久停止とする処分案を6月11日の理事会に諮ることを決めた。2月に準強姦(ごうかん)罪で実刑判決を受けた五輪金メダリストの内柴正人被告(34)=控訴中=と同じ処分内容。

 特別調査チームは5月28日に福田氏と被害女性からそれぞれ聞き取り調査を実施。一昨年12月の酒席後に東京都内の地下鉄駅構内のエレベーター内で、福田氏がキスを強要するなどした事実を確認した。調査チームのメンバーで全柔連の宇野博昌広報委員長は「被害者に恐怖を与えており、厳しく対応すべきだとの結論に達した」と説明した。
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 全日本柔道連盟(全柔連)の複数の理事らが、指導実態がないのに日本スポーツ振興センター(JSC)の指導者向け助成金を受給したとされる問題で、JSCは5月24日、東京都文京区の全柔連事務局に立ち入り調査を行った。

 2012年度の全柔連への団体助成金約1億5000万円分の事業について、帳簿や領収書と照らし合わせて実態を調査した。通常は領収書を添付した報告書などの書類審査のみで、JSCが競技団体に立ち入り調査を行うのは異例。

 この日は、JSC助成課の職員や税理士が約4時間かけて帳簿の付け合わせ作業などを行った。