世界柔道 男子の海老沼、高橋が優勝

 リオデジャネイロで開催された柔道の世界選手権で大会第2日(27日)に行われた男子66キロ級で、ロンドン五輪銅メダルの海老沼匡が決勝でアザマト・ムカノフ(カザフスタン)から大内刈りで一本を奪い、大会2連覇を果たした。

 初戦の2回戦から6試合すべてで一本勝ちだったが、決勝ではアクシデントに見舞われた。

 決勝の開始3分すぎ、立った状態から左ヒジを固められて脇固めの形で畳へ倒された。反則宣告があってもおかしくない危険な行為だった。

 劣勢で迎えた試合終盤、左手はもう使えなかったが、海老沼は右腕一本で攻め込む。その右腕で相手の前襟をつかむと鋭い大内刈りで畳に沈めた。

 試合後「反則ギリギリでも攻めてくる相手の覚悟に気持ちで負けたくなかった」と語った通りの気迫の勝利だった。

 第1日(26日)に行われた男子60キロ級では初出場の20歳、高藤直寿が初優勝。男子60キロ級での金メダル獲得は1997年大会の野村忠宏以来9大会、16年ぶり。 

 暗い話題が続く日本柔道界に久々に明るいニュースをもたらした。