SPECIAL INTERVIEW with TAKAHIRO

EXILEがニューシングル『No Limit』リリース!

今年4月から行ってきた全国ツアー「EXILE LIVE TOUR 2013 EXILE PRIDE」も大詰めを迎えたEXILEがニューシングル『No Limit』をリリースした。本作に14人が込めた想いとは? ボーカルのTAKAHIROに聞いた。(インタビュー・桜井麻美)

「挑戦することに限界はない」

——待望の新曲『No Limit』がリリースされました。まず、今作はどのような作品なのでしょう?
「今作は、コカ・コーラゼロさんとのコラボレーション楽曲。曲調はアグレッシブなアップビートになっていて、歌詞はサビが8割ほど英語という、これまでのEXILEにはあまりない作品。お洒落さも感じていただけると思いますし、込められている意味合いもすごく強いもの。またEXILEの新しさをお見せできているとも思います」

——制作作業はいかがでしたか?
「当初、1番のサビをATSUSHIさん、2番のサビを僕……という歌い分けにする予定だったんですが、スタジオでユニゾン(=同一の音高を同時に響かせること)にしてみたところ、絶妙な迫力を出すことができたので、すべてのサビをユニゾンにしました。歌い分けも、1番はほとんどATSUSHIさん、2番はほとんど僕、という新しい割り振りになっています」

——タイトルの『No Limit』は、直訳すると“限界はない”ということですよね。
「そうですね。歌詞はATSUSHIさんが書いてくださったんですが、『No Limit』というタイトルのもと、EXILEがこれまで歩んできた歴史やこれから僕らが進むべき道、展望といったことを表現してくださいました」
——TAKAHIROさんは歌詞をとおし、どのようなことを感じられましたか?
「決して偉そうなことを言える立場ではないのですが、これまでの人生を振り返ってみても、歌詞にある“自分が決めた限界なら何度通り過ぎた?”という経験が多々あるな、と。その当時は“自分にはできるはずがない”って感じていたことでも、今考えると“なんであのとき、あんなことで迷っていたんだろう”と感じることがたくさんあります。“やらずに後悔するより、やって後悔しろ”とよく言いますが、僕もその言葉のとおりだと思います。挑戦することに限界はないですし、限界を作っているのは自分自身でもあると思う。確かに、挑戦することって簡単なことではないと思いますけれど、迷ったらとりあえず前に進んでみることや、やらざるをえない状況をわざと作って自分に課してみることは、自分自身を成長させるためにすごく必要なことだと感じています。ATSUSHIさんが書かれたこの歌詞は、生きていくうえできっと誰にでも当てはめられることだと思う。僕自身も、“挑戦していく”ということの大切さを改めて感じることができました」

——ミュージックビデオのオープニングとエンディングには“限界を超えた者しか見ることのできない景色がある”というメッセージが表示されますね。
「ここで伝えたいメッセージって、ものすごい偉業を成し遂げた人だけが、ものすごい景色を見られるという意味では決してなくて。スポーツや勉強、仕事など、日常生活において自分で自分をほめてあげられるくらい努力したことで成長を感じたり、たとえ思うような結果を出せなかったとしても、その経験が人生の財産になったと感じられたときに、誰にでも今まで見えていた景色がより明るく見えたりすることがあると思うんです」
——その経験が自信にもつながります。

「自分で自分をほめてあげられるくらいの達成感が成長にもなりますし、視野が広がることにもつながる。“限界を超える”って、自分自身に打ち勝つということ。何かに挑戦してやり遂げて達成感を感じ、その達成感が自分の自信につながって、なおかつ自分のハードルをさらに上げていく。そしてまた、そのハードルを超えていく。その繰り返しだと思うので、“限界を超えた”と感じられるのはきっと、人生で一度きりではないと思う。もしかしたら、月に1回、年に1回あるかもしれない。限界を超えたときに見える景色って、自分に対するハードルが上がったときや、達成感からより自分に自信が持てたときのことを言っているのだと、僕は感じています」

——そう考えると、やはりあきらめるということはもったいないことですよね。
「一度きりの人生ですし、人生には限りがある。“やっておけばよかった”って後悔するほどもったいないことはない。それに、挑戦することって決して無駄にはならないので、果敢に挑戦する姿勢を持つことが大切なんじゃないかなと思います。挑戦ではなく、人としての成長につながることなのですが、たとえば親や上司などに注意されたときに“口うるさい”と感じたら、それはまだ必要のない殻で自分を守ってしまっている証拠だと思う。その注意ひとつひとつは教えであり、自分を成長させるためのキッカケやヒントにつながると思うので」
——素晴らしいお話、ありがとうございます。TAKAHIROさんは、EXILEとして、ソロとして、個人として、これから挑戦していきたいことはありますか?
「もちろん、あります。EXILE、ソロ、個人……ときれいに線引きするわけではなく、ソロで自分にしかできないことを確立したい。確立するためには挑戦することもたくさんあると思いますし、限界を感じることも出てくるかもしれない。でも、あきらめずにやり遂げて、ひとつひとつ自分のものにしていくことで、EXILEのなかでも唯一無二の存在になれると思う。高望みするわけではなく、目標をしっかりと持って、与えられたことや自分がそのときに取り組んでいきたいことを中途半端には終わらせず、すべて完璧にしていきたいですね」

——9月22日でTAKAHIROさんは、EXILEに加入して8年目に突入しました。加入当時を振り返り、当時の自分に対してどのように思いますか?
「きっと当時は、自分を取り巻くものすべてが限界だったんだろうと思います。でも、右も左も分からず、自分にとって何が限界なのかさえ、当時は分からない状況だった。逆にそういう状況が僕には良かったんだと思う。EXILEに加入させていただくまでに、それこそ歌をずっとやっていたり、何かしらこういう世界のことを少しでも知っていたりしたら、自分のなかでリミットラインというものを決めてしまっていたかもしれないですし、ストレスを感じて自分自身に負けてしまっていたかもしれない。無知の力ではないけれど、何も分からなかったからこそ、とにかく何でもがむしゃらに頑張れた。どんなことにも挑戦できた。そして気づいたら、自分の限界もいつの間にか広がっていた。そういう感じでしたね。“EXILEに入りたい”ということが夢だったので、“入ったからにはなんでもやろう”“どんなことにも挑戦していかなきゃ”って。とにかくやるべきことをがむしゃらにやっていたら、限界を超えていた……そんな気がしています。でも、毎年その都度取り組んでいることも違いますし、逆に言うと、限界というものが広がっていけばいくほど、やり直したいことが見えてくることもある。今後は、振り返ったときに“昨年は十分よくやったな”って、満足できる活動をしていけるようになりたい。まだまだ、自分自身に満足できたことは一度もありませんね」

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New Single『No Limit』は心をアツくする!
『No Limit』は、メンバーが出演する、コカ・コーラゼロのCMとしておなじみの曲。近年話題のEDMの影響を強く感じる、アグレッシブでアップビートなナンバー。TAKAHIROが語っていたように、“どこまでも挑戦し続ける”というATSUSHIの歌詞が聞く人の心をアツくさせる楽曲だ。カップリングの『Colorful Love』は、L'EST ROSEのテレビCMで話題の、EXILE ATSUSHIによるポップチューンを収録。詳細は、EXILE公式サイト(http://exile.jp/http://exile.jp/)で。

[CD+DVD](左)1890円、[CDのみ](右)1050円(ともに税込)。DVDにはタイトル曲のビデオクリップを収録している。