『ダイアナ』オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督
1997年8月、元英国皇太子妃・ダイアナが交通事故により死亡したというニュースは世界中に大きな衝撃をもたらした。そんなダイアナ元妃の“真実”に迫った映画が、今大きな注目を集めている。メガホンをとったのは『ヒトラー 〜最期の12日間〜』でヒトラーの人間性を掘り起こして絶賛されたオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督。「今回、僕が最も重要視したのは、視覚的なイメージなんです。なぜかというと、ほとんどの人が記憶の中に在りし日のダイアナの姿をとどめているからです」。地雷撲滅のため、処理後の地雷原を歩くダイアナ。恋人とクルーザーでのひと時を過ごすダイアナ。当時、雑誌や新聞、テレビのニュースが伝えた“あの瞬間”に立ち会っているような感覚に陥る。ナオミ・ワッツ演じるダイアナと恋人・ハスナット医師との知られざるラブストーリーは生身の彼女を感じさせる。「この物語では、彼女の変化が核となっています。不遇な皇太子妃から、愛を通して、世界で最も影響力のある女性へと生まれ変わった、一人の女性の変身が描かれているのです。一人の女性の普遍的なラブストーリーと、メディアが伝えたエピソード、その2つの要素を使って物語を構築していくのはとても面白い作業でした」。自分がイギリス国民ではないからこの物語を描けたのかもしれないと監督。「もし実際に会っていたらストーリーテラーとして仕事がしにくかったかもしれません。なにしろダイアナに会った人たちはみな、彼女に深く感銘を受けていましたから(笑)。彼女ほどの存在は後にも先にもいないでしょう」。スクリーンを通して、唯一無二の存在感を再発見できる感動作だ。
監督:オリバー・ヒルシュビーゲル 出演:ナオミ・ワッツ他/1時間53分/ギャガ配給/10月18日(金)より全国公開 http://diana.gaga.ne.jp/http://diana.gaga.ne.jp/
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