物議を醸した「亀田負けても防衛」の事情

 ボクシングのトリプル世界戦のひとつとして3日、大阪市のボディメーカーコロシアムで行われた国際ボクシング連盟(IBF)スーパーフライ級王者・亀田大毅vs世界ボクシング協会(WBA)同級王者リボリオ・ソリス(ベネズエラ)の王座統一戦が思わぬ展開を見せた。
 まずは前日に行われた計量でソリスが制限体重の52.1キロを1.1キロオーバーし、王座を剥奪される。
 試合は予定通り行われることになったのだが、2日の段階では「亀田大が勝った場合は両団体の統一王者となり、負ければ両団体とも王座は空位。引き分けだと亀田大がIBFのタイトルのみ防衛」と発表された。
 試合は亀田が1−2の判定で敗れた。
 しかし試合後、IBF立会人のリンゼイ・タッカー氏は前日の発言を一転させ「ソリスは計量に失敗したから、亀田大は勝っても負けてもチャンピオン。それがルール」と語った。なぜ説明を翻したのかについては、タッカー氏は悪びれずに「覚えていないが、私がそう言ったのなら間違いだった」と語った。確かにIBFルールには説明通りの記述はあるという。