「スポーツ食育」が日本の選手を強くする!

平成26年度食育月刊セミナーに元野球選手・工藤公康氏が出席

 関東農政局が行っている食育の普及啓発の取り組みの一環として、食育月間にあたる6月、平成26年食育月間セミナーが開催された。2020年夏期オリンピック・パラリンピックの東京開催の決定や、サッカー・ワールドカップなどスポーツへの注目度の高まりに合わせ、今年は“スポーツ食育”に焦点を当て『スポーツ栄養学から食を考える〜今、なぜ「スポーツ食育」なのか。』というテーマで開催。

 第一部では、スポーツ栄養学・行動科学技法を用いて多くの選手の食事指導も行っている木村典世氏による講演『食べ方が変わるとつよい選手になる』が行われた。木村氏は、「サッカーの試合で後半も前半と同じように走ることができる選手とそうでない選手がいる。これは普段からいかに持久力をつける食事をしているかが深く関係してきます」と食育による体作りに触れながら、「子供にとっても勝ちたい、強くなりたいというモチベーションは良好な食環境を意識することにつながりやすい」と、スポーツと食育の相乗効果を説明。

 第二部のパネルディスカッションでは工藤公康氏が「ナイターなどがあると食事の時間も遅くなるので、自分の身体に合わせて消化しやすいものや疲労を回復させる食事を心がけていました」とプロ野球時代の経験を語り、「スポーツの種類によっては運動量も異なるので、食事のとり方もそれに合わせたほうが良いのでは」と現場目線でスポーツ選手の食環境についてコメント。他にも「父母会など大人が食環境を意識してサポートすることが大事」「子供を調理に参加させればより興味を抱く」と意見が飛び交い、大勢の参加者もうなずいていた。