UFC日本大会全カード発表 ハント、五味、堀口…KO決着必至のカードがずらり
世界最大級の総合格闘技イベント『UFC』。その約1年半ぶりの日本での開催となる『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2014』(9月20日、さいたまスーパーアリーナ)の全対戦カードが11日発表された。
メーンはマーク・ハントとロイ・ネルソンのヘビー級戦(5分×5R)。ハントは2001年のK−1WORLD GPを優勝。その後、PRIDEなどでも戦ったことからご存知のファンも多いだろう。2010年にUFCに参戦して以降着実に白星を重ね現在ヘビー級の8位にランクされ、ベルトが手に届く位置までやってきた。
過去2回の日本大会ではともにKOで勝利、日本のファンを熱狂させた。
対するネルソンはMMA21勝9敗の実績を誇り、現在ヘビー級の9位。6月に来日し会見を行った際にはプロモーションも兼ねて大相撲の出羽の海部屋に出げいこに出掛け、まわしをつけて稽古に参加するようなキャラクターなのだが、実力は折り紙つき。ミルコ・クロコップ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラという日本でもおなじみの実力者に完勝している。
ともに強打の持ち主で打たれ強さにも定評がある。ヘビー級の王座を狙う立場ではあるが、試合が始まってしまえば細かいことは気にせず目の前の相手を叩き潰すことに集中する2人だけに、空前絶後の打撃戦になることは間違いない。
今大会はメーン以外の11試合すべてに日本人、もしくは日本にゆかりのある選手が出場する。
最も注目を集めるのはやはり五味隆典。五味はUFCにおいては4勝4敗なのだが、昨年の日本大会での不可解な判定負けがあり、実質現在4連勝といっても過言ではない。6月の会見でもUFCのデイナ・ホワイト社長に「日本のファンが納得する相手を用意してほしい」と要求。そして用意された相手はMMAで13連勝中、UFCでも4連勝中の超新星マイルズ・ジュリーだ。ジュリーはライト級の9位に位置するトップファイター。勝てば五味のランキング入りも確実で、念願の王座も見えてくる。
日本人女子で初めてのUFCファイターとなった中井りんにも注目が集まる。中井はデビュー以来、16勝1分け。満を持しての参戦となる。対戦するミーシャ・テイトは女子バンタム級2位の強豪。一筋縄ではいかないどころか、キャリア初の敗戦もありうる戦いだ。しかし勝利した場合は王座挑戦も時間の問題。多くの男子の日本人格闘家が目指し夢破れてきたUFCの王座を女子の中井がひょいとさらっていってしまうかもしれない。
修斗の世界王者という実績を引っ提げ、昨年10月にUFCに参戦し、ここまで2連勝を飾っている堀口恭司は当初ランク上位のクリス・カリアソとの対戦が予定されていたが、カリアソが8月31日のUFC 177で世界フライ級王者デメトリウス・ジョンソンへの挑戦が決まってしまったため、ジョン・デロスレイエスと対戦することとなった。しかしデロスレイエスはMMAでの7勝はすべてKOもしくはサブミッションによる完全決着で、5試合を1ラウンドで勝利というアグレッシブなファイター。ランキング外とはいえ油断のならない選手だ。
このほかにも、初代戦極フェザー級王者の金原正徳が念願のUFCデビュー、秋山成勲の2年半ぶりの復帰戦など見どころの多いカードが揃っている。
〈本戦 14時30分開始〉
◆マーク・ハント vs ロイ・ネルソン
◆マイルズ・ジュリー vs 五味隆典
◆秋山成勲 vs アミール・サドラー
◆ミーシャ・テイト vs 中井りん
◆金原正徳 vs アレックス・キャセレス
◆堀口恭司 vs ジョン・デロスレイエス
◆国本起一 vs リチャード・ウォルシュ
◆菊野克紀 vs サム・シシリア
◆イム・ヒョンギュ vs 佐藤豪則
◆田中路教 vs カン・ギョンホ
◆徳留一樹 vs ジョニー・ケース
◆マキシモ・ブランコ vs ダン・フッカー