「人狼ゲーム ビーストサイド」主演・土屋太鳳「生きる意味を見つけてほしい」
TVやアプリ、小説などで大ブームとなった「人狼ゲーム」をモチーフにした映画「人狼ゲーム ビーストサイド」が公開される。主演は2015年のNHK連続テレビ小説のヒロインにも抜擢された今、大注目の女優・土屋太鳳。ハードだったという撮影を振り返る。
「内容がハードだったので、とても大変でした。一カ所に集められた高校生たちが、人狼ゲームという心理的な駆け引きのゲームで殺人者を探していくんですけど、すごく酷いセリフや人を傷つけるセリフもあって、何でこんなことを言わなきゃいけないんだろうって悩みました。その分、共演のみんなで話し合って、この物語に人としても役者としても飲み込まれないように戦っていこうって約束しました」
映画は人狼のカードを与えられた人間が見抜かれる前にほかの人を殺していくというもの。“共感できない”と思った土屋が見つけた伝えたい思いとは。
「この作品を見て辛くなる方がいるんじゃないかと思うと、興味本位や自己満足で終わっちゃいけないと思っていました。猟奇的な表現の刺激的なエンターテインメントにはしたくなかったけど、この映画で何を伝えたいか最初はよく分からなかった。そんな状態でどんどん追い詰められていたある日、姉が私の写真を撮ってくれたんです。横向きの私のバックは空が薄暗く、皆既日食のように太陽の光が輪になっていた。それが人が人狼に変わっていく瞬間に見えて、この映画は人が人でなくなっていく過程を描いた作品なのかなって気づいた。だから逆に共感ではなくて、こういう世界は絶対に良くない、嫌だなって思ってもらえるようにしたいと。環境が人を壊してしまう場合もあるけど、本当の自分って何なんだろうとか、生きる実感や意味はどこにあるのかということを感じながら見ていただければうれしいです」