柔道女子52キロ級で中村美里がアジア大会連覇達成
仁川アジア大会は19日に開会式が行われ、10月4日まで16日間に渡って熱戦を展開中だ。20〜23日にかけて行われた柔道では日本は第2日(20日)に行われた女子52キロ級で元世界女王の中村美里がアジア大会連覇を達成し、今大会の日本の金メダル第1号となった。女子では第3日(21日)の57キロ級の山本杏、男子では第3日(21日)の73キロ級の秋本啓之、第4日(22日)の100キロ超級の王子谷剛志と90キロ級の吉田優也が優勝した。
中村は一昨年夏のロンドン五輪でまさかの初戦敗退。直後に左膝を手術し、患部の状態は一進一退だった。しかし決勝では完全復活を印象づける得意の足技で試合を決め、「自分の中で今年の一番大きな大会。結果を出せてすごくうれしい」と、確かな手応えを口にした。
100キロ超級の王子谷は決勝で、試合中に左肩が外れるというアクシデントに見舞われたが冷静に対処。自分で肩を入れ直し、残り時間はまともに組ますことなく巧みに試合をコントロールして金メダルを獲得した。
また第5日(23日)に行われた団体戦では女子は優勝、男子は銅メダルだった。女子は決勝で韓国と対戦。完全アウェーのなか、先鋒の中村がまさかの一本負けと嫌なムードが漂ったが、2番手の山本は動じることなく開始2分41秒に縦四方固めで一本勝ち。続く阿部も投げを打って技ありを奪うと、すぐさま抑え込みに入り、合わせ技の一本勝ちを収めると、新井、稲森と4連勝で優勝を決めた。
男子は前日の100キロ超級の決勝で負傷した王子谷の欠場もありウズベキスタンとの初戦で敗れたが、3位決定戦では73キロ級の秋本の活躍もあり銅メダルを獲得した。