『VTJ 6th』扇久保がフライ級トーナメント優勝 宇野は逆転勝利

 ケージで行われる総合格闘技『VTJ 6th』が4日、東京・大田区総合体育館で開催された。メーンでは「VTJフライ級トーナメント」決勝戦が行われ、扇久保博正がシーザー・スクラヴォスを5R3-0の判定で下し、優勝を飾った。
 扇久保は1Rこそスクラヴォスにバックを許した場面もあったが、そこをしのぎ反撃に出て以降は、スタンド、グラウンドのどの局面においてもスクラヴォスを圧倒。ジャッジも50-45が1人、49-46が2人という完勝だった。
 扇久保は試合後「このトーナメント優勝したらUFC行けるかなって話をもらったんですけど、まだもう一つだけ日本でやり残したことがあると思うんで、国内でこのフライ級にもう一人強いチャンピオンがいると思うんで、もしできるなら僕と戦って勝ったほうがUFCへ行くってのはどうでしょうか?」とアピール。その“もう一人強いチャンピオン”というのはDEEP王者・元谷友貴のこと。今後の成り行きに注目が集まる。

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 この日が格闘技を始めてちょうど19年目という宇野薫はアメリカ・カリフォルニアのMMA団体XFSのタイトルホルダーで、現在11連勝中というラージャ・シッペンと対戦した。

 39歳にしてUFC再挑戦を目標に掲げる宇野にとってはこれからの一戦一戦は文字通り“負けられない戦い”。しかし毎度のことながら、VTJは宇野には未知なる強豪をマッチメイク。シッペンも噂にたがわぬ強豪だった。

 1R開始早々、シッペンは右ハイキック、右フック、後ろ回し蹴り、バックブローと多彩でスピードの早い打撃で宇野を圧倒する。タックルを狙う宇野だが、シッペンは前蹴りで牽制。組み付いても、パワーで勝るシッペンはテイクダウンを許さない。2Rに入ると、シッペンのヒジで宇野が流血。なおも打撃でペースを握るシッペンの姿に会場には嫌な予感が漂った。しかし宇野の左ストレートから形勢が逆転。今まで潰されていたタックルだったが、ついにテイクダウンに成功。ケージ際でマウントを奪うと鉄槌とヒジでシッペンを削り、ラウンド終了間際にバックからチョークスリーパーを決めて一本勝ちを収めた。

 宇野は試合後「UFC、格闘技をあきらめませんので、これからも応援よろしくお願いします」と改めてアピールした。