3年ぶり復活の劇団、ゴジゲンがなにやら突拍子もないことをするらしい

 2010年に吉祥寺シアターに進出。2011年には2000人以上の観客を動員するという順調な歩みを遂げていたのにその公演をもって活動を休止していた劇団、ゴジゲンが3年ぶりに復活するという。

「演劇はずっとやりたいと思っていました。演劇をやるならゴジゲンで。ゴジゲンをやるなら目次がいないと、と思っていました」というのは作・演出の松居大悟。目次というのは松居が厚い信頼を寄せる、俳優の目次立樹のこと。「3年前の活動休止は目次の離脱が決定打となった」(松居)というくらいの存在。その目次は「今は地元の島根で農業をやりながら、演劇もやっています」という。

松居「年に1回くらい様子を探っていたんですが、目次はまだまだ演劇をやる気分にはなっていなかったようでした。でも昨年の夏、深夜2時くらいに電話をしたら、“岩松了の戯曲を読んでた”って言うんです。じゃあ演劇やろうよって」

「活動休止中も劇団ブログを更新し続けていました」という元劇団員の東迎昂史郎にとっても待ちに待った再開だ。

 再開となる今回の作品はどんなもの?

松居「もう脚本を書く事はやめたんです。“作る”ことすらやめました。息を吸うように駅前劇場の真ん中に立っているというだけの状態にしたいと思っています。ただ生きるだけ。作らないことがテーマになってます。稽古場でいろいろ話して、ご飯を食べてというふうにみんなで過ごしているんですが、13日からは駅前劇場に来てくれた150人とその空気を共有するというだけのものになると思います。もう演劇といっていいのかどうか」

 エチュードみたいな感じ?

松居「生きることが長いエチュードと言うならば、それはエチュードなのかもしれないです」
目次「……収まったね(笑)」
松居「この作り方、作品がみんなに受け入れられたら、僕は演劇を続けられるような気がします。そして今後のゴジゲンは目次次第。目次がやると言えば、復活。じゃあさよなら、と帰れば解散です」
目次「そうなの? 責任重大じゃない。帰るよ、普通に(笑)」

【日時】11月13日(木)〜23日(日)【会場】駅前劇場(下北沢)【問い合わせ】ゴーチ・ブラザーズ(TEL:03-6809-7125=平日10〜18時 [劇団HP]http://www.5-jigen.com/